日本発の新・免疫療法 遺伝子の変異が多いタイプほど効果が高い

がん治療が変わる ~日本発の新・免疫療法~

この新薬に副作用はある?

これは、通常の抗がん剤と全く異なる副作用がございます。
抗がん剤というのは、がん細胞自身を攻撃するようなお薬ですが、このチェックポイント阻害剤は、免疫反応を高めることによって、がんを攻撃をすると。
先ほど申しましたように、このチェックポイント分子というものは、免疫細胞が暴走しないように働いている分子ですから、そのブレーキを外すと、免疫細胞が暴走することによる副作用というものが起こってきます。
例えば肺の炎症であったり、大腸の炎症であったり、中には重症筋無力症という、特殊な病気が起こる方もいらっしゃいます。
現在行われているメラノーマの治療では、約10人に1人ぐらいの患者さんが、重篤な副作用が出るというふうにいわれています

欧米では、この肺がんに対して承認を受けております。
それから腎臓がんや、ホジキンリンパ腫というがんでは、このお薬が非常に効きやすいというような報告も出ております。
逆に、このすい臓がんや前立腺がん、大腸がんというものは、なかなか効きにくいと、それから頭けい部がん、卵巣がん、胃がん、乳がんというのは効く可能性がある

メラノーマ、肺がん、腎臓がんというのは、約2割から4割ぐらいの患者さんで効果があると。
ただし、これはほかの治療法が全く効果がない患者さんに対して2割から4割ですから、非常に劇的だ

一般的に大腸がんの細胞は、遺伝子の変異が少ないということが分かっています。
免疫細胞にとっては正常な細胞と見分けがつきにくく攻撃しづらい

皮肉なことに、私のがんの原因になったものが、治療では私を助けてくれている

遺伝子の変異が多いタイプほど効果が高い

効きやすいがんというものは、この遺伝子変異が多いがんということが分かってきました。
免疫システムというのは、このような変異のあるたんぱくを認識をして、これを攻撃をする能力がありますので、やはりそのようながんというものは、この免疫チェックポイント阻害剤というものが効きやすい

このお薬の場合は、直接がんを攻撃するわけではなくて、免疫細胞を活性化することによってがんを攻撃しますので、免疫細胞というのは、さまざまな変異を認識することができますから、がん細胞はなかなか逃れることができない

 

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