クライン孝子の日記
誇り高いチベット人への中国共産党の復讐に憂慮
島根県人氏より
<<甘粛省でチベット人デモ隊19人射殺…亡命政府発表
(22時54分 読売新聞)
夏河は、共産党政権が成立後、チベット分割により中国の一部に編入され、文革の時には、チベット以上の、漢人による虐殺と略奪にあったと聞きます。
その土地へ行くには、軍と経済の要衝「蘭州」から、バスを乗り換えて8時間、山を奥にはいります。
私が、その甘粛省の巡礼の聖地を訪れたとき、お寺とチベット人居住地のあるエリヤは、門前町や、漢人の居住地と幅2メートルほどの堀で分けられていました。
翌日、私は、お寺を巡るチベット人巡礼者にまじって、一日、そのエリヤを散策しましたが、夕暮れ時、チベット人の家々から竈の煙が立ち込める頃、ある家の門で、
5歳くらいの男の子と眼が合った。
男の子はしばらく私を見ていたが、屈むと足元にあった小石を掴んで「中国人!」と叫んで、その石を私になげつけてきた。
そのエリヤでは、チベット人以外、香港から来た一組の若いカップルしか中国人の姿は見なかった。
その記憶をいまも鮮明に覚えているけど、今回チベット暴動の報道で、あの夏河で、頑固に民族の服、伝統、生活洋式を守っていたチベット人の誇り高い姿もまた眼の前によみがえりました。
それはチベット人の集落のかたちにも現れ、漢人とも、漢人化している回族とも違っていました。回族・漢人の村は国道に接しているが、チベット人の村は、国道から見ると、遠く離れて、山を背にして白壁のお寺が見え、その周囲に人家が集まっていた。
途中のバスで、チベット人の集落のまえで降りようとする子供を連れた婦人が、漢人の運転手と言い争いをしていたが、無視されて、だいぶ過ぎてから下ろされた。
婦人は下車すると、バスの来た道を子供の手を引いて戻っていった。その胸を張った堂々とした姿も思い出されます。
チベット人は男も女もからだが大きい。まるで生まれながらの戦士のようです。
ラサの暴動はその周辺にも飛び火していると聞きます。今日、ネットを検索していたら、ユーチュブのネット映像で、あの夏河で、数千人のデモと、軍の鎮圧の様子が流れていました。
見ながらも私は、このあと、もうすぐ彼らチベット人全員に襲いかかるだろう、共産党の復讐と、容赦ない暴力弾圧を思って心が暗くなりました。
遠く、ただ彼らの無事を祈ります>>