菅さんは 改革者だった、現職総理のまま脱党、新党結成で勝負しかない!(再掲)

言論ストロングスタイル]―2021年08月30日

「国民の行動を抑えつける法改正」など、独裁者にでもなったつもりか?/倉山満

 誰か、このバカを黙らせろ! もちろん、尾身茂のことだ。とうとう、「国民の行動を抑えつける法改正をせよ」などと言い出した。何様のつもりだ? 独裁者にでもなったつもりか? この御仁、「緊急事態宣言では効果が無いので、ロックダウンしろ」などと吠えている。

 もはや、まともな人間は、尾身を科学者などとは思っていない。単なる政治屋だ。しかし、いまだに尾身の手先として振舞う政治家や役人、そして既得権益層が後を絶たない。だが、尾身や、分科会や医師会や厚労省に、これ以上日本を好き勝手にさせる訳にはいかない。

死にそうな医者とコロナ利権を満喫する医者

 真面目な医者はコロナ対応で死にそうな目に遭い、医療崩壊寸前の状況で耐えている。一方でふざけた医者は、コロナ利権やワクチン利権を満喫する。

 特に東京医師会会長の尾﨑治夫は、口では「医療崩壊の危機」を絶叫しながら、2年連続お盆休みを謳歌している。休日返上でコロナと必死に戦っている医師たちをあざ笑うかのように。

 そんな医師会を制裁するのは、コロナ禍が終わってからだ。とにもかくにも、この惨状を終わらせねばならない。

菅内閣は風前の灯

 この状況に最も忸怩たる思いなのは、間違いなく菅義偉首相だろう。  その菅内閣は風前の灯だ。分科会の連中に「9月30日まで全国47都道府県に緊急事態宣言」を押し付けられそうになったが、なんとか「9月12日まで13都府県」と押し戻した。しかし、不良に1万円をカツアゲされそうになって、5千円で許してもらえた、など何の自慢にもならない。1円でもカツアゲされたら負けなのだ。菅総理! 貴方がやることは決まっている! 殴る! 殴る! 殴る! ひたすら分科会を殴るだけだ!

 尾身と分科会、その背後の医師会と厚労省には、世論が味方に付いている。尾身如きなど本気になれば一撃で粉砕だが、世論は手ごわい。だからこそ慎重な手順が必要だ。とはいえ、敵の包囲網は狭まっている。

分科会を倒す二つの関門は自民党総裁選と衆議院選挙

 9月に予定される自民党総裁選が第一の関門だ。通常、自民党は「選挙に勝てない総裁」を降ろす。現時点で支持を表明している実力者の中で、何人が裏切らない保証があるのか。仮にここを乗り切ったとしよう。

 第二の関門が、衆議院選挙だ。誰がどう考えても、自民党は議席を減らす。現状維持の政策を維持したまま、菅自民党が大勝、など夢物語にもならない。減らし幅がよほど少なくない限り、菅首相は詰め腹を切らされる。むしろ、「誰がやってもコロナ対策は上手くいかないし、自民党は議席を減らす。ならば菅にすべての責任を押し付けよう」と考えているのが、自民党の実力者たちの思惑ではないのか。そして尾身たちは、生き残る。

「規制改革」に本気で取り組んできた菅首相は自民党で嫌われている

 はっきり言う。菅首相は自民党で嫌われている。理由は簡単で「規制改革」を掲げて、本気で取り組んできた。既得権益層にとっては、邪魔な存在なのだ。それに今や世襲議員だらけの自民党で、たたき上げの菅首相は異分子だ。そうした既得権益層の代表が医師会であり、その仲間の厚労省と分科会に間違った政策を強要されている。

 この悪を総理大臣が正してくれなければ、国民が苦しむだけだ。

 絶体絶命の菅首相の突破口は、どこにあるか? こういう時は、刺し違える覚悟で、敵の最も嫌がる急所に突っ込むしかない。それは、新コロの5類へのグレードダウンだ。

5類へのグレードダウンし、重症者を減らす方向にもっていけばいい

 新コロは、結核やサーズと同じ指定感染症の2類指定にされたが、特措法の改悪により部分的に1類以上の扱いを受けている。結果、「38度以上の熱があっても病院にかかれない」「ただの風邪と同じ症状の人間が無駄に隔離される」「特定の病院ではベッドすら足りない」「一方で少なからずの医者が暇を持て余している」「保健所は大混乱」などなど、阿鼻叫喚の地獄絵図が繰り広げられている。

 これすべて、2類指定が元凶だ。こう言うと、「5類に落としてもコロナの危険性は軽減されない」などと分科会は言い出すが、目もくれなくていい。連中はどうせ、ペストもインフルエンザもいっしょくたにして、ナントカの一つ覚えで「感染者を減らせ」しか言わないのだから。

グレードダウンは必要条件で、医療規制緩和が十分条件

 そもそもワクチンの普及は、感染者が増えても死者を減らすのが目的だったはずだ。ならば今の結果、ほとんど死者ゼロの状況は誇っていい。死者だけ見ればゼロコロナは達成している。ならば、医療を充実させて、重症者を減らす方向にもっていけばいい。

 もちろん、5類へのグレードダウンだけで万事解決する訳ではない。グレードダウンは必要条件で、医療規制緩和が十分条件だ。医師がリスクを取って海外で実績のある薬を使える体制を政府がバックアップするだけで違う。それに開業医に自宅療養患者のケアを手伝わせる事で患者に安心を与えるようなきめ細かなケアを行えば事態は改善される。

早くからグレードダウンを主張していた維新に菅首相は乗るべきだ

 政策の解は、明確だ。では、誰がどうやってやるかだ。

 コロナの5類グレードダウンは、日本維新の会が早くから熱心に主張していた。これに菅首相は乗るべきだ。当然、尾身と手下どもは、あらゆる屁理屈を並べて反対するだろう。それこそが好機だ。

 科学の名を騙り政治を操り国民を苦しめてきた尾身が、いかに愚劣な人間かを国民の前にさらせばいい。その背後にいる医師会や分科会が、いかに邪魔な存在で国民の敵か。

 閣議でグレードダウンを提示、反対する閣僚はその場で罷免する。そして解散総選挙で信を問う。仮に自民党が反対なら、脱党すればいい。あとは自民党に好き勝手に総裁選をやらせればいい。菅派40人の国会議員が脱党すれば、自民党は終わりだ。ここで16人の参議院がついてきたとする。維新の会は15人。国民民主党も15人。三派合わせれば46人で立民を抜いて参議院第2党だ。政局の主導権を握れる。

現職総理のまま脱党、新党結成くらいの勝負しかない

 現在、維新の会には実質的な党首はいない。ならば菅首相を迎える態勢がある。そもそも維新の会は「反自民・親菅」だ。規制改革を掲げる党だ。

 現職総理のまま脱党、新党結成くらいの勝負しかないのではないか。  コロナのグレードダウンすら聞かない自民党など、ぶっ潰してしまえ! 菅さん、もう我慢しなくていい。国民を信じて戦うだけだ。

’73年、香川県生まれ。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務め、’15年まで日本国憲法を教える。現在、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰し、大日本帝国憲法や日本近現代史、政治外交について積極的に言論活動を行っている。ベストセラーになった『嘘だらけシリーズ』のほか、最新著書に『保守とネトウヨの近現代史』がある

(初掲 2021-09-03)
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