中国人と結婚した日本人は早死にしてしまう

宮崎氏の解説も 面白い

宮崎正弘の国際情勢解題」 令和2年(2020)6月27日

書評 


 中国人と結婚した日本人は早死にしてしまう
    シナ人は平気で嘘をつき、嘘を本当にする特徴がある

   ♪
宮脇淳子『かわいそうな歴史の国の中国人』(徳間書店)

 この本の旧版は評価が高く、市場からなくなり古本は四千円近い。そこで徳間書店のクラシックシリーズにはやくも入って廉価版の登場である。
 中国が固陋として執着するのは官僚制度である。一部の特権階級がすべての利権を独占し人民を奴隷化して支配下におくのは、不変の政治原理だが、「この構造から逃れることが出来ません。独裁体制しか成立しないのがシナの政治風土」。ゆえに、「いまの中国共産党一党独裁体制もシナの伝統」であるといきなりの断定的裁断がなされる。
 官僚は字を知っている
古典を暗記しているシナの支配階級は「古典に書かれた内容こそが正統で正しい考え方だということになって新しい発想が出にくいという抜きがたい体質がある。
 だから「紙、印刷、火薬、羅針盤はすべてシナ大陸で産まれているにもかかわらず、その発明を活かして社会を改革するという点において、中国は西洋に比べて遅れをとることになったのも、この新しい価値を認めないという、漢字の持っている制約による」(27p)

 評者(宮崎)も、香港、台湾を含めて二、三百人のシナ人と付き合った。中国人相手にビジネスもやったし、国際シンポジウムなどで知り合った学者、知識人も多い。
 二つ、三つ新鮮な驚き、違和感、すむ世界が違うことを思い知らされた体験がある。
 或る国際シンポで、セッションが終わり、宴会となった。評者、ちょっと飲み過ぎて、へべれけとなり同じホテルの部屋まで中国人に送ってもらうことになった。
 中国人の評価は、これだけで、この人間は駄目とバッテンがつく。「相手に自分をさらけ出してはいけない」(78p)のだ。
 それが中国人の処世であり、外へ出たら敵ばかりであり、最後に頼るのは自分だけ、それなのに見ず知らずの人間に肩を預けるほどに酔うとは、人間失格とばかり、軽蔑しきった目で見られた。その侮蔑の眼光をいまも忘れない。
 そういえば、台湾の日本語世代を例外として中国人が泥酔した光景にでくわしたことがない。
シナ人は平気で嘘をつき、嘘を本当にする特徴がある
 或るとき、赴任地が替わるのでと離任の挨拶にきた中国人。てっきり後任を連れて挨拶に回り、「こんどとも宜しく」というのが日本のしきたりだろう。ところが中国人はそれをしない。
人脈は自分が開拓した宝であり、なんで後任にこの貴重な人脈をバトンタッチしなければならないのか」というわけだ。
 このような乾燥した、計算づくめの処世は人間不信が基礎にあるからで、日本人の王に同じ釜の飯を食った仲間を友人として遇するスタイルはない。
 毛沢東の文革、密告制度が破壊してからのもので、現代中国人が拝金主義の病理に埋没したのだと宮脇氏は言う。
 こんな中国人の人生観、処世術を知らないで付き合い、うっかり結婚なぞしてしまうとたいへんである。
 「中国人と結婚した日本人は早死にしてしまう」(98p)
 多くの読者にとって目から鱗が落ちる連続になるかもしれないが、随所で抱腹絶倒の描写がある。

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