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「デジタル・レーニン主義」で中国経済が世界最先端におどり出た
なかなか読み応えあります
律儀で従順 それにつけこんだ 法律万能を押し付ける 無責任役人どもの天下で なにごとも動かぬ日本
一例が 原発廃止運動 シナでは 環境規制など関係なく 共産党生き残りのため強引に 最先端の研究 実用化に突き進んでいるよう そのうち日本が 莫大なつけを払わされることに ならないか心配 それで いんですかね 汚染に 何兆円も 使って 研究開発には 雀の涙?
以下 経済的ですが 抜粋引用↓
津上 俊哉
「デジタル・レーニン主義」で中国経済が世界最先端におどり出た
一方、日本は「石器時代 のまま…
2017年は日本の中国経済に対する見方が好転し、ある意味で「潮目が変わった」と感じさせる年になった。そのため「中国崩壊論の崩壊」といった揶揄も現れた
もう1つの理由は、「インターネットやAI、EVといった分野では、中国の進化が目覚ましく、日本よりずっと進んでいるらしい」と、日本人が気付き始めた
アリババやテンセントなどが運営する電子決済サービスが、新たな事業プラットフォームを中国の零細事業者に提供し、それが新ビジネスの創造を爆発的に促していることが、その先進性の表れ
中国の成功の本質は、ビッグデータの社会規模での事業インフラ化にある。この規模としては世界初めて 他国もこれに追従をはじめ、中国共産党政府自体が政策的に個人情報のビッグデータ化を促進し始めている
しかし、このことは日本にとって深刻な事態である。マイナンバー制度ですら、いつまでたっても徹底できないこの国で、デジタル個人情報のビッグデータ化など夢のまた夢であるから
零細事業者に優しい事業プラットフォームが出現
QRコード読み取りによる電子決済サービスだった。
これが買い物・食事、交通機関や公共料金の支払いに始まり、友人同士の割り勘精算にまで広がった結果、「中国人は外出の際に財布を持ち歩かなくなったらしい」「現金払いが拒否されることもあるらしい(保管や釣銭支払いが面倒なため)」といった知識が日本で広がった。
支払いが便利なだけではなく利用手数料が驚くほど低額、しかもGPSのような地理サービスやスコアリング表示(5点満点で☆幾つ?)とも結びついたことで、個人の起業や新規事業の創業のハードルが劇的に下がった
このフィンテックが土台になって新しいビジネス・プラットフォームが中国に生まれた
しかも、プラットフォームの利用手数料は激安だ。 決済サービスの手数料は決済金額の1%未満、ときには無料だ
日本のクレジットカードは今も3~5%の手数料を取っている。しかし、3~5%というのは、普通の商売の利益率に相当する
ビッグデータ実用時代に入ったアリババ・テンセント
アリババは小口融資サービスを開始している。インドで有名になったマイクロファイナンスのオンライン版だ。たとえば農家が種子や肥料の仕入れのために20万元(350万円ほど)の融資をスマホから申し込むとする。条件が適っていれば、数秒で貸付金が着金する・・預金や融資など銀行類似のサービスも自前で始めた・・・AI(人工知能)が即座に融資判断を行うので、「数秒で着金」が可能になる。それでいて、与信リスクもじゅうぶんに低い
IT企業が構築するデータベースは十分に「ビッグ」になると、情報の偏在がもたらす取引のコストやリスクを大幅に引き下げる効果
見知らぬ相手とも取引ができる
アリババが始めた個人の信用度を「見える」化するサービス「芝麻信用(ジーマーシンヨン)」は、まさにそんなデータベースだ。 BtoCの購入代金や公共料金支払いの履歴から始まって、個人の同意を得て学歴・職業・交友関係などのデータベースを紐付け・統合して、どれくらい信用度が高い人かを950点満点で採点する仕組みだ 700点以上の高得点者になると、様々な恩典が付与される。最初はホテル宿泊時のデポジット手続きが不要、優待料金といったものだったが、政府がこの仕組みに相乗りし始め、北京空港のセキュリティチェック専用レーン通行権、シンガポールやルクセンブルグのビザ支給など魅力的な恩典がリストに加わったため、中国では多くの人がこのシステムに登録するようになった
データベース構築に大枚の金をつぎ込んでも、ぜったいモトが取れる……アリババやテンセントは、そんな直観で動いている
中国のネット産業は、これまで先進国のビジネスモデルをパクって、広大な国内市場で展開するコピー産業だと言われてきた。しかし、この1、2年、その中国が世界の最先端を走るようになった
中国政府自体も、巨大データベースによる「社会信用体系」づくり
「デジタル・レーニン主義」
「信用中国(Credit China)」のサイトに行くと、例えば行政許認可と行政処罰の開示情報(両者合わせて「双公示」という)を対象者の氏名・名称や番号で検索することができる(違法駐車歴も検索できる)。ちなみに中国では、個人も企業も18桁の識別番号が与えられている
借金不払いで強制執行を受けてなお返済しないような「踏み倒し者(「老賴(ラオライ)」という)」のブラックリストもデータベースで公開される
対象者は2017年12月現在で920万人
踏み倒し者に対しては、氏名公開という社会的制裁だけでなく、債権者が裁判所に申請することにより、飛行機や高速鉄道に乗れなくする措置を執ることもできる(中国は身分証で本人確認しないと切符購入も搭乗もできない)。この措置により飛行機に搭乗できない者は900万人、高速鉄道に乗車できない者が300万人
「社会信用体系の建設」というのは「いまの中国は決まりや約束を守らないのが最大の欠陥だ」という認識から出発し、これを矯正することを目指した一大運動で、国民の監視はその一部でしかない
過去にした悪事が全部バレてしまう情報共有の仕組みが出来たことで、「中国は10年後には『約束が守られる国』に変わるだろう」という笑い話
中国以外にも拡がるIT国民監視
インドも似た方向を走っているらしい。 顔写真、指紋などの「生体認証情報」を背番号で個人に紐付けする「アドハー」システムと、その上に住所や銀行の取引明細、職務経歴や、病院での診察、納税状況などあらゆる個人データを紐付け・一元管理して他人にも参照させられる「インディア・スタック」システムが出来ている
プライバシーの権利はどれくらい大切なものか
プライバシーのない社会はゴメンだというのが我々の気持ちだろう。
しかし、我々だって、わずかばかりのポイントをもらうために、自分が何にカネを使ったかの情報をポイントサービス業者に渡している。
もっとひどいのは、ネットアプリでお遊びをするために、我々が考えもせずにフェースブックやツイッターなどSNSにそのアプリを「連携」させる同意を与えていることだ。つまり、いっときのお戯れのために交友関係などSNS上のプライバシーを全て閲覧する権限をアプリ提供者に与えてしまっている
プライバシーのない監視社会はゴメンだ」と思っても、一方で「こんなに便利で、効率的で、安全で、正直者がバカを見ない公正な経済・社会」というのを中国から見せつけられたとき、我々はその魅力に抗しきれるのか
遠くない将来、中国やインドの後を先進国が追いかける羽目になるのかも
先進国を追い抜くチャンスー中国のグッドニュース
最近中国では「弯道超車」と言う言葉がはやりだそうだ。
元々は自動車レースで、先行車がカーブで減速した隙をついて一気に追い抜くテクニックを指す言葉だが、転じて最近退行が目立つ西側先進国を追い抜くチャンスが到来しているという意味で使うという。「西側先進国が気づいたら既に抜かれていた」というように、摩擦を起こさない追い抜き方がモットー
「社会信用体系」がほんとうに能書きどおり、政府の違法行為や非効率にもペナルティを与えて矯正力を働かせることができるようになれば、中国13億人にとっての福音になるだけでなく、海外から見ても「中国モデル」の魅力がさらに増すがいろいろある
oldがnewを食いつぶす構図も―中国のバッドニュース
現時点では、中国経済は人も羨むような民営企業中心で技術ドリブンなニューエコノミーの発展と、地方政府や国有企業などが中心でますます劣化が進行しているオールドエコノミーという、全く異質な2つの経済が同居
過剰な個人情報保護―日本のバッドニュース
日本はほぼ間違いなくその時流に乗り遅れる
規制がんじがらめで新しい業態が成長できる空間に乏しいこと。
情報インフラの後れ、過剰な個人情報保護などのせいでデータベースの紐付けが極めて難しいことだ。マイナンバーすらほとんど普及(活用)されず、まして銀行口座との紐付けは遠い夢
来日した中国人は一方で日本の良さを発見しながら、他方で「日本って石器時代みたい」いう感想を漏らすようになるだろう
凄いところは中国に学べー日本のグッドニュース
調子が良かった頃の日本は何を得意技にしていたかを挙げてみよう。筆者の答は「物まね」と「外圧(による危機感)」
現実に正面から向き合い、凄いところは「中国に学ぶ」発想の転換、心理の折り合いをつける、そうしなければ日本は本当に世界の進歩から取り残されて、「石器時代の国だ」と嗤われるという危機感
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