VDIとDaaS

さて昨日はクラウドサービスの一環として、いくつかのaaS(as a Service)サービスをご紹介させて頂きました。今日はその中でも、ＤａａＳ(Desktop as a Service)が従来のＶＤＩ（Virtual Desktop Infrastructure・・・仮想デスクトップ）の前に立ちはだかり始めた、というようなお話をさせて頂きます。

まずＶＤＩというのがどういう物か、少々簡略的にご説明させて頂きます。「端末ＰＣにはＯＳすら置かずに、ネットワーク上のサーバーに仮想的に作られたデスクトップに接続して利用する事」という感じです。ちょっと前に相当話題になった「シンクライアント」といえば、ああ！と思われる方も多いいでしょう。１台のサーバーの中に、色々な手法でＯＳを複数存在させて、そこに端末をアクセスさせて仕事が出来るようにするのです。
ＶＤＩのメリットは、ＯＳ等の集中管理が出来るなど色々ありますが、やはり情報漏えい対策が非常に高レベルで行えるという事になるでしょう。２００９年頃までには、このＶＤＩの思想が非常に人気になって話題となりました。

ただしこの数年でクラウドの人気が高まり、それに伴ってＤａａＳが一気に注目を浴びるようになりました。GoogleAppsやMicroSoft365等のサービスが拡充し、ビジネススイートを初めとするアプリケーション群が、クラウド上で快適に使えるようになった事がまず要因の一つでしょう。またＶＤＩがサーバーを自社内に置く事に対し、ＤａａＳはハードウェアの基本インフラ全てをクラウドに預けてしまう訳ですから、何せ初期投資が安く済み、設定などが非常に簡単かつ場所も取りません。

でもやはり、ＤａａＳのようなクラウドを使うサービスに伴うのは情報漏えいの不安です。ＶＤＩが完全に社内に置いてインフラが完備されるのに対し、やはり会社の財産を外に預ける不安と言うのは尽きません。ところが昨今、米メリルリンチ等の、それこそ世界最高レベルのセキュリティを求める企業が率先してこういったサービスを利用し、また何の事故も起きていない事が、導入を考えているあらゆる企業に安心感を与えているというのです。

初期投資が安く導入が簡単で、セキュリティ的にも安心感が高まるとなると、今後より一層ＶＤＩからＤａａＳへの移行が、加速するのかも、しれません。

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