高校の同級生に書人がいるんだぜー。
展示会に出展していると聞いてこれまた同級生と訪れる。
彼女は子どもの頃からずっと書道を続けていて、さすがに今は採点されたり受賞したりする対象者ではない。
「先生」と呼ばれる立場だ。
それでももっと偉い先生方がたくさん居られるようだ。
あのね、なにが難儀ってさ。
入ってすぐの受付でずらりと並んだ専門家の前で「ご芳名を」ってやつね。
立派な硯に細い目の筆。筆ペンちゃうで、ほんまもんの筆。
緊張のあまり一緒に行った友人とゲラゲラ笑ったよね。
「ないわこれ〜」ちゅうて。
予想通りボテっと始まって名前の最後がカスカス。
穴があったら入りたい出来栄え。
中に入って早々に同級生と再会し作品を拝見。
美しい文字というかかっこいいのだ。
勢いもあって、学生時代の彼女を思い出す。
彼女らしいかっこよさがある。そんな書だった。
書道は小学生の頃ちょっと経験はあるがなにもわからない。
第一読めない。
掛け軸や額に書かれた書の多くは漢文が元になっていて、最近では歌の歌詞や英文字なんかもあって部屋に飾ればおしゃれだなと思うのもある。
値段はついていないし、普段どのような活動しているのかまでは聞く時間もなかった。
酒類のボトルのラベルだとか、和菓子や洋菓子の包装紙だとか、料亭やホテルに飾るとか、いろいろあるのだろう。
そう思うと絵画と一緒だ。
書道の評価基準を聞いてみるとやはりレイアウトが大事みたい。
一緒に行った友人が習ってみたいけどなぁ、と言うので今から始めて上手になれるとは思われへんと言うとそうれもそうやなと。
とりあえず今までやって来た事に時間を使おうと言うことになった。
書道の展示を後に公園で数時間喋った。
共通の話題は音楽。
高校の頃、互いに別のバンドで青春を燃やした。
彼女はドラマーだ。
今も公園でカホンを楽しんでいるらしい。
世界中の打楽器、インド音楽のリズム、ジャズの変拍子、話は尽きずtime was flying….
一旦退職して再就職が決まった彼女は明日からリスタートだという。
楽しんで、我慢できんようなら辞めや、もう出世欲もないやろ。と船出に向けた。
な、なんとリズム感とはまた新鮮な切り口!
で、最後ね、最後なんや、リズム感!
うっしゃー
姐さんなら、絵も描けるしリズム感もあるからいけますよー