n.kPのミリマス記録

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はるかなレシーブ かなた考(1)

2018-10-22 01:44:07 | はるかなレシーブ
お久しぶりです。n.kです。
こちらの記事は今年夏に放送していたアニメ「はるかなレシーブ」に関するものになります。
だいぶ前から記事の構想はあったんですが(できることならアニメの最終話すぐ後くらいに書き上げたかった)、大幅に遅れてしまいました。


今年の夏に放送された「はるかなレシーブ」
私は原作を1巻の頃から読んでいて、1年以上前にアニメ化が発表されたときからアニメの放送を楽しみにしていました。
その期待通り、いや期待以上の作品になったと思っています。
ここ数年、アニメはほとんど見なかった、見てもせいぜい1回ずつだったのが、この作品は録画を何回も見返し、BDも全巻予約して発売待ち…私の中ではけいおん!の時以来のことです。


広いコートの中でたった2人だけでプレーする、ペアとの信頼感がとても大切な競技であるビーチバレー。
それに情熱を注ぐ女の子たちの物語。
ビーチバレーの競技自体も魅力的でもあり、先日大阪で行われたプロの試合(屋外での一般公開)も少し見に行ってきました。


原作しかなかった頃は特にどの子に注目して…というわけでもなく、ただ物語のテンポの良さやアツさに惹かれて読み進めていましたが、アニメを見ていてふと気になる、興味深い子が出てきました。



それが、比嘉かなたです。


私の性格的に(アイマスではアケ:春香→ミリ:美奈子)、たぶんどう考えても遥かクレアが気になるはずなんですが、いや確かに気にはなったんですが、それよりもかなたのことが気になっています。


何がそんなに私を引き付けるのか、自分でも整理してみたくてこうして文章にすることにしました。



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かなたは物語の最初、かつて大会で優勝経験もあったビーチバレーをやめてしまっています。
その理由は複雑な部分もあるものの、一番は身長が伸びなかったこと。

作中でペアを組む遥や、かなたにとって以前からライバルとしても仲間としても大きな存在であるエミリやクレアは皆身長170cm前後であるのに対し、かなたは151cm
小学校当時は高い方だったとはいえ、ビーチバレーをやるには致命的な身長の低さが原因で、競技からも、ペアを組んでいた成美とも、仲間からも離れてしまったのでした。



そんな彼女がかつての自分を取り戻す、そんな物語がはるかなレシーブ。

レシーブという言葉にはその由来となった言葉に「取り戻す」という意味がある。
かつての居場所を、かつての「自分」を取り戻す。
アニメを見て、私にはこの物語がかなたが主役の、かなたの変化、というか再生を描く物語に見えたのです。

実際、物語が進んでいくにつれて、かなたは「皆が変わっていってしまったと思っていたけど、変わってしまったのは自分だったんだ」ということに気付き、徐々にビーチバレーを、そして仲間を、新しいパートナーである遥とともに取り戻していきます。



かなたはかつての挫折があったからか、物語の冒頭では特におとなしい・引っ込み思案な性格をしています。
しかし、遥とペアを組んでビーチバレーを始め、遥自身もペアとしても実力をつけていくうちに徐々にかなたの性格にも変化が生じ、表情も豊かになっていきます。
(物語では高校生以降のことが多く描かれるので「変化」したように見えるのでしょうが、実際にはかつての性格や感情の豊かさを「取り戻し」たんだと思います)




そして私がかなたに魅力を感じた理由のひとつが、一見おとなしい印象の中に秘めた攻めの性格です。

ワルキューレカップの決勝戦、レシーブで直接相手コートに、しかもラインぎりぎりのところに狙って返したプレーがありましたが、あれがその顕著な例のひとつだと思います。

クレアが「私が戦いたかったのは、その目のかなただ」という感想を漏らしています。
その見た目、表面的な性格に反した部分を持ち合わせているその二面性のようなものがかなたの特徴でもあるのかなと思います。
アグレッシブな、攻撃的な、大胆なという表現が適切なのかなと思うのですが、そういう面があると思うのです。



スターになりたくてビーチバレーを始めようとしたが逃げ出した(?)あかりがビーチバレー部(正確にはバレー部ビーチバレー支部)に入部するよう誘うときも、普通に誘ってダメだと分かるや否やビーチバレー勝負を仕掛け、「私みたいな小さな人にも勝つ自信ないのに、スターになれると思ったの?」となかなか思い切った挑発をして結果としてあかりの入部に繋げます。

とっさにあの煽り…というか文句が出てくるのもすごいなぁと思いましたが、このエピソードも比嘉かなたという人物の見えにくい面を物語っているのかなとも思います。




また、かなたのビーチバレーを語る上で欠かせないものにポーキーショットがあります。
本来はテニスのドロップショットのように相手の隙をつくトリッキーなショットですが、身長のこともありかつてのようにスパイクが打てなくなったかなたはかつてのプレイスタイルへのこだわりとの葛藤の末、このポーキーショットを磨くことになります。

このポーキーショット、遥とかなたの最初の試合(vs.あいまいペア)でも描かれていますが、それ単体は取りやすいものの、ひたすら続けることで相手の消耗を狙うこともできます。
これがかなたの大きな「武器」となります。


小学生時代はスパイクを武器にプレーしていたかなた。
背が低いことでかつてのようなパワープレイヤーにはなれなくなったけど、ポーキーショットという新たな武器を手にして、「武器がなければ勝てない、守り続ければつぶされる」とかなた自身が形容する厳しい世界を勝ち進んでいく。
今まではビーチバレーからも、仲間からも逃げていた自分を、ではどうやって取り戻すのか。
その答え、というかそのきっかけが、かなたにとってはポーキーショットだったのかなと思っています。



そして、ポーキーショットという武器を手に入れたかなたは、自信を取り戻し、ペアの遥とともに大会を勝ち進んでいきます。

かなたにはポーキーショット以外にもプレイの上で特徴となるものがあります。
それは遥が「相手の動きが分かってるみたい」と形容する、動きや癖から相手の心理を読んでのレシーブ。
元々レシーブのうまかった(エミリ評)かなただからできることかもしれませんが、そんなプレイスタイルからも彼女の性格、というか芯の強さがにじみ出てくるのかなと思います。

あとはスタミナ。
ワルキューレカップ決勝の3セット目デュースのところとか、あかり入部時のレシーブ勝負では他の選手よりもずば抜けて体力があるように描かれていますが、あの体力はどこからきてるんでしょうかね。
小柄なのに…とも思うのですが、小柄だから、でしょうか。



そんな小さい体に体力面や精神面の芯の強さを秘めたところが、ビーチバレープレイヤーとしてのかなたの魅力なのかなと思っています。
ビーチバレー以外の表情豊かなシーンもいいなと思うところは多くあるのですが、今回はビーチバレーのプレイスタイルに焦点を当てて書いてみました。
また思うことがたまってきたら、他の視点から書く気になったら、いずれ続きを書く…かもしれません。

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