目指せ王道「常笑野球」南会津ボーイズ！

南会津ボーイズ副代表の大桃英樹です。初めて投稿します。

秋の訪れを感じるようになり、いよいよ野球シーズンも終盤となりました。ボーイズリーグ東北支部としても、南会津ボーイズとしても残す大会もわずかとなって来ました。

今月２８日には春季全国大会予選東北支部予選が始まります。組み合わせも決定し、南会津ボーイズは１回戦岩手ボーイズさんとの対戦となりました。全国大会につながる今年最後の大会です。きっと1・２年生の団員は「よし、頑張るぞ！」という気持ちで練習に取り組んでいることでしょう。そして、１１月には３年生にとって本当に最後の大会となるＦＣＴ・民友杯中学硬式野球大会があります。３年間の集大成をどう飾ってくれるのか、楽しみでなりません。

さて、初めての投稿にあたり私と南会津ボーイズの関わりを通して、団員と保護者の皆さんに伝えたい想いを書き綴りたいと思います。

私が南会津ボーイズに関わったのは現在高校２年生の長男の入団がきっかけでした。それまで南会津には中学校野球部以外、選択肢はありませんでした。しかし、長男が中学校へ入学する１年前に南会津ボーイズが発足しました。同じスポ少の前監督が指導者となり、一緒にプレーしていた先輩も入ったこともあり、長男は６年生のときから南会津ボーイズに入団するのが当たり前だと思っていたのではないでしょうか。

もちろん本人が希望したことが一番の入団の理由でしたが、私なりにも思いはありました。

一つは、高校野球を見据えたときに早い段階で硬式野球を経験してほしかったから。ボールの種類が違えば競技性や技術が変わります。高校野球をピラミッドの頂点と捉えたときに、底辺を大きくしてほしいと願いました。
二つ目は中学校の部活に対する不安でした。顧問の先生の資質によって指導に大きな差があったり、熱の入れ方が違うことがあります。運も実力のうちかもしれませんし、良き師がいなくとも自分たちの力で道を切り開いて行くこともあるかもしれませんが、先生（師）の存在は大切です。南会津ボーイズの指導者はこの地域で生まれ育ち、野球を通して人格形成されて来た先輩たちです。野球経験も豊富で、一生懸命活動している様子が伝わって来ました。中学校が終わっても相談に乗ってくれたり、応援してくれる人がいるとアスリートは強くなれるもの。野球というスポーツを通して地域の指導者とともに育ってほしいという願いもあり南会津ボーイズを選択しました。

長男は入団して３年間一生懸命練習に励みました。憧れの先輩の背中を追いかけて、競い合う仲間に負けないように、（もしかしたら指導者に怒られないように、という理由もあったかもしれませんが）、とにかく３年間よく頑張りました。公式戦ではなかなか勝てない時期もありましたが、３年生のときの選手権大会予選で初戦突破、岩手大会で準決勝進出と、輝く姿を見せてくれました。

選手権大会予選１回戦 対山形ボーイズ 逆転サヨナラ勝ち

岩手大会準決勝花巻球場にて

そして、長男は離れた高校へ進学し、今も元気に野球に取り組んでいます。

振り返ってみると、南会津ボーイズで経験したことが大きな土台になっていると感じます。教えてもらうがままに身体で憶えてきた野球の技術も、高校生になってさまざまな経験を通して頭でも理解し始めているのが伝わって来ます。
また、技術や理論以上に仲間の大切さを教えていただきました。
大きな壁に何度か当たりながらも野球を嫌いになることなく、継続して努力していられる理由の一つが南会津ボーイズなのかもしれません。それを強く感じたのが、この夏に初めて行ったＯＢ戦のときでした。

春先好調だった打撃が少しずつ下降線を辿り、７月には疲れも溜まったせいか電話で話すたびに後向きな言葉ばかり発していました。言葉で懸命に励ましましたが何を言ってもダメ。一向に回復の兆しは見れませんでした。親としてどうしてやることも出来ず、悶々とした日々を過ごしましたが、ＯＢ戦が決定すると一瞬にしてその雰囲気は変わりました。ＯＢ同士で連絡を取り、その日が来ることを楽しみにしているようすが伺えました。数日前には「今はそれだけが唯一の楽しみ」と口にしていたほどです。



２枚目の写真が長男ですが、この表情を見ていただければ明白かと思います。こんな表情で野球をしているのを見るのは本当に久しぶりでした。

野球は本当に素晴らしいスポーツです。仲間と力を合わせ勝利を目指し努力する。一人では出来ないことも仲間となら達成することが出来る。声を出す。チームのために、仲間のために、自分のために。

その土台となる環境が南会津にあります。それが南会津ボーイズです。南会津ボーイズのモットーは「目指せ王道、常笑野球」ですが、野球を通して己を知り、仲間の大切さを知り、努力を重ねた先にあるものが常笑野球なのだと思います。


最後に
「走っている途中には見えないけれど、道を振り返ったときに初めて見えるものが必ずあります。でも、振り返ったときには取り戻せないものが、今走っている道の途中にあります」

団員のみんな、保護者のみなさん、このメンバーで戦える機会は限られています。持てる力を大いに発揮して一つでも多くの勝利を目指しましょう。