いろはにほへと

ちりぬるを

続.源夢さんの置手紙

2024-05-03 07:10:42 | 日記

 

父と母

 

 

木花村高野の坂を

上り詰めると

父と母が立っている

 

枯れ草を

纏い

半身を重ねている

 

陽だまりで

真っ直ぐ

前を向いている

 

無口に

閉ざした二人の

記憶が佇んでいる

 

舞い戻った子らの

足音を束ねて

微笑んでいる

 

その顔に

降りかかる桜に

風が舞っている

 

 


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