岐阜県の西の方(西濃)は泉質の良い温泉が多いが、ここもその一つである。
養老の辺りを走っていると、畑の中に、突如欧風の建物群が現れる。
そこが、ホテル、日帰り温泉、岩盤浴(療法館)等の複合施設であるゆせんの里だ。
昨年開通した東海環状道の養老ICから、西に数分のところにある。
鉄道は、養老鉄道の美濃高田駅が近いが、徒歩でのアクセスは難しいだろう。
近くには、養老公園や養老の滝等の観光スポットもあり、合わせて訪れるとよいと思う。
(浴室の写真はパンフレットから拝借)
泉質は、ナトリウム・カルシウム―塩化物泉で、茶褐色の濁ったお湯だ。
湯船の淵等は茶色く汚れ、温泉の成分で出来た堆積物がうっすら見える。
鉄系の香りを感じ、入浴終了後にじわじわと温かくなってくる。
日帰り施設の本館は、入浴料800円(平日は700円)と少し高め。
泉質が良いので、納得の金額ではあるのだが…。
湯船は、露天1、内湯2であり、いずれも源泉だ。
温泉好きの人には良いが、この施設には白湯(普通のお湯)がない。
仮に、泉質が肌に合わない人が来た場合には、他に入れる風呂がないというのが、あえて挙げる難点だろうか。
また、筆者は、ここの欧風の建物が好きにはなれない。
塩化物系の濃い露天風呂に入りながら、中途半端な西洋のガーデニングもどきを見ると、チグハグさを感じてしまう。
せっかく温泉が良いのだから、それだけで十分勝負ができると思う。
施設コンセンプト面、金額面で地味にマイナス。
二ツ星が取れるレベルだと思うが、少々残念な一ツ星としたい。
(養老山脈が間近に迫る)
★ ナトリウム・カルシウム―塩化物泉 自家源泉湧出量 400L/分
岐阜県養老郡養老町押越1522-1