こんにちは。
はかりの三和屋、奥田です。
上皿天秤や温度計、小型の円形商品の仕様表を見ていると、
寸法表の中に「φ」という記号が出てきます。
円を表す単位、ということは分かりましたが、
そろそろ正確な意味を確認しておこうと思い、調べてみました。
まずは意味。
これは直径を表します。
図面での標準単位がmmですので、
「φ60」=「直径60mm」という意味になります。
次に、意外に奥の深かった「φ」の読み方。
当店舗や当店のお客様は「パイ」と呼びます。
しかし、実はJIS規格では「マル」と読むのが正しいそう。
一体どういうことなのでしょうか?
これには複雑な流れがあるようですが、
元々、直径を表す「マル」と
ギリシャ文字の「φ(ファイ)」は別だったそうです。
本来、直径を表す記号は「正円に斜め45度の直線」を重ねたもの。
この記号が「マル」で、元々「φ(ファイ)」そのものではなかったのです。
これがギリシャ文字の「φ」とよく似ていたことから、
コンピュータで表記する場合に「φ」を用いるようになりました。
「φ」と書いたため、読みもギリシャ語の「ファイ」へ。
しかし昔は「ファイ」では聞き取りにくかったため
更に転じて「パイ」と呼ばれるようになったということです。
ということで、JIS規格によれば
「φ1」は「マルイチ」が正解ということに。
ただ、当店ではやはり「φ60」は「60パイ」ですし、
お客様からのご注文も同様に、変わることはなさそうです。
実際に使う現場では、正しい正しくないではなく、
伝わるかどうかが重要だからかな?と思います。
(今回「φ」について調べるにあたり、こちらをはじめ、いくつかのサイトを参考にさせていただきました。)