「いさぶろう・しんぺい」は
2004年から肥薩線の人吉駅と鹿児島の吉松駅間で運行が始まりました。
9月15日にはラストランを前に熊本駅を出発し、人吉球磨の関係者が見送りました。
また、20日には熊本県内最後の特別運行が行われました。
列車名の由来
肥薩線の難工事を成し遂げた際の、当時の鉄道院総裁「後藤 新平(ごとう しんぺい)」
人吉駅~吉松駅間が建設された当時の逓信大臣であった「山縣 伊三郎(やまがた いさぶろう)」です。
車両はこのあと、久大本線の観光列車に改造されるそうです。
肥薩線自体、現在まで災害により八代=吉松間で不通になっていますから、まぁそうなりますよね。
運転は一日2往復ありました(一部は人吉=熊本を特急列車として運転)
何度か乗車しておりますが一例としまして吉松→人吉の「しんぺい2号」の乗車記をご覧いただきましょう。
そもそも肥薩線を全線乗車するのは大変なこと(乗り鉄にはたまらない、、)なのです。
全線を走行する列車は無く、隼人=吉松、吉松=人吉、人吉=八代と3つの区域に分かれています。
この時は・・・・
鹿児島中央9:27===(はやとの風2号)===吉松11:03
吉松11:42===(しんぺい2号)===人吉12:56
人吉14:38===(SL人吉)===熊本17:14
ということで、、一日がかりですね!
なので「しんぺい」号はその一部でしかありません。
吉松 11:42発
真幸 11:55着12:00発
矢岳 12:19着12:24発
大畑 12:41着12:44発
人吉 12:56着
この区間を1時間14分かけてゆっくり進んでいきます。
1号車(JR九州ホームページより)

2号車(同上)

沿線は近代化産業遺産群となっています。

2007年に経済産業省が選定した全国の近代化産業遺産群33のうちの1つ「九州南部における産業創出とこれを支えた電源開発・物資輸送の歩みを物語る近代化産業遺産群」(南九州近代化産業遺産群)に、物資輸送関連遺産として肥薩線関係の以下の13件が含まれている。
坂本駅
白石駅
球磨川第一橋梁
球磨川第二橋梁(災害遺構として保存)
大畑駅、周辺の鉄道施設遺産、石造りの給水塔、朝顔型噴水
矢岳駅、SL展示館の保存車(蒸気機関車D51 170)
矢岳第一トンネル(扁額)
人吉機関車庫、人吉駅一番ホームの古レール
真幸駅
湧水町に残るアーチ煉瓦暗渠
吉松駅横の石倉(燃料庫)、吉松駅前の保存車両(蒸気機関車C55 52)
大隅横川駅
嘉例川駅
まずは鹿児島中央から「はやとの風」で吉松駅に到着します。

「いさぶろうで」やってきて「しんぺい」で折り返えす運用でした。

車内

基本指定席ですが、貴重な普通列車の役割も果たしていました。ここは乗車券のみでOKでした。

吉松駅の次は真幸駅(宮崎県えびの市)

山津波記念石。

幸せになる鐘が。。

スイッチバックの駅でもあります。

そして。。。

真幸駅を下にみて次の駅へ。

矢岳第一トンネルから矢岳第二トンネルまでの間の車窓からの風景は、日本三大車窓の一つと言われていました。
矢岳駅(熊本県人吉市)

この駅の標高は536.9m(次の大畑駅は294.1m)当時の最新土木技術で山を越えて(下って)いくのです。

人吉市SL展示館の見学ができます。

ループ線と書かれた案内板のところで停車。

ループ線を通ってこれから向かう大畑駅ともうひとつのスイッチバックが見えています。

大畑駅に到着。ループ途中にスイッチバックがある唯一無二の駅ですよ。

SL時代の給水塔がさりげなくあったりします。

やったね!!

そして・・・終点人吉駅。

次の列車がスタンバイ。

人吉からSL人吉で熊本に向かう。。。

懐かしいですね。。。
いさぶろう・しんぺいは肥薩線クライマックスといえる区間を走行していたといえるでしょう。
一日も早い路線の復旧をねがいますし、新たな観光列車もお願いしたいですね。
ご参考:はやとの風は「ふたつ星」に改造され長崎で活躍しています。
ふたつ星の旅はこちらからお進みください。
ふたつ星4047①長崎駅
「いさぶろう・しんぺい」お疲れさまでした!
またどこかでお会いしましょう!!