真夜中に 目が覚めた。あれは、神様からの 言葉だったかもしれない。
昨日 名古屋にいる娘を訪ねた折、あちこちに 小さい凹みや キズがある車をみて 娘が目を丸くした。「何?このキズは!」
車庫の出入りで擦ったものや、バックした時 見えない柱に当てたりして、少々痛んでいる。
日ごろ車なんか 自転車と同じなんだから 治さなくてもいいと主人は平気だが、娘は いやな顔をしていた。
私が帰宅したころ 娘から電話が入った。恐ろしく憂鬱そうな声で、「すごく心配。もう車の運転止めたら?」と切り出した。
車を取られたら 今までの生活は 出来なくなるわと言い返すと 新聞に 老人の事故の記事がよく載っているが 人に怪我をさせたらおしまいよ。タクシーをつかえばいい、と引き下がらない。
何年か前にも 娘は同じことを言っていた。「その時は、気をつけて運転しよう」と夫婦で話し合ったが最近は、すっかり忘れていた。憂鬱な気持ちだった。
夜 帰宅した主人に伝えると 「そうだね 娘の言うとおりだ、緊急以外乗らないようにしよう。」と言い放った。何故か 少し気が楽になった。
夜中に目が覚めて イロイロなことを考えていたら、朝まで眠れなくなり 朝方寝入って 寝坊してしまった。
まだ、胸の奥に、重いものがあるが、トラブルを起こしてからでは遅い。つい一昨日 70歳の誕生日を迎え まだまだいけると思っていたが、まだまだを もう止めるに変
えて 娘の忠告を神様からの声と思い 聞こうとおもう。
悲しい涙が 嬉し涙になるように。