庵野秀明展
HIDEAKI ANNO EXHIBITION
自身が企画・原作・脚本・総監督を務めた最新作『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が興行収入100億円を超える大ヒットとなった庵野秀明。
彼が幼少期にハマった作品やアニメーター時代に携わった作品、監督・プロデューサーとして制作中の最新作等を紹介する展示会が、国立新美術館にて開催。
本日からあべのハルカス美術館 (大阪) で開幕するということで、紹介します――。
【過去】 庵野秀明の原点とリスペクトするもの
『ウルトラマン』や『仮面ライダー』、『宇宙戦艦ヤマト』や『機動戦士ガンダム』など、庵野秀明が幼少期に夢中になった漫画、アニメ、特撮作品にまつわる貴重な資料を一挙展示。
彼が敬愛する映像作品を縦3m×横15mの巨大LEDスクリーンに一堂に会して表示させるコーナーは圧巻。
映像や立体造形物、中間制作物などを通じて、庵野秀明の創作活動の原点を体感していく。
【プロローグ】
【ウルトラマン】
【SF戦闘機】
【東宝特撮映画】
【機動戦士ガンダム】
【宇宙戦艦ヤマト】
【庵野秀明が観ていた作品群の年表】
【現在】 アマチュア時代から現在に至るまでの軌跡
無名だったアマチュア時代から、一世を風靡した『新世紀エヴァンゲリオン』、そして興行収入100億円を超える記録となった『シン・エヴァンゲリオン劇場版』に至るまでを紹介。
庵野秀明が何を考え、つくってきたのか、数十年に及ぶ創作活動を門外不出の関連資料で辿り、映像制作にかける情熱と試行錯誤の過程を紐解いていく。
【DAICON FILM版 帰ってきたウルトラマン】
【DAICONⅢ オープニングアニメーション】
【風の谷のナウシカ】
【不思議の海のナディア】
【新世紀エヴァンゲリオン】
【シン・ゴジラ】
【ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破】
【シン・エヴァンゲリオン劇場版】
【未来】 未来へ継承するためのアーカイブ
“僕らがいなくなっても、アニメや特撮が残るようにしたい”
そういった思いで庵野秀明が立ち上げた「ATAC (特定非営利活動法人アニメ特撮アーカイブ機構) 」をはじめ、未来へ向けた継承のためのプロジェクトを紹介。
そして、『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』『シン・仮面ライダー』の大型立像など、最新の仕事も紹介する。
【シン・ウルトラマン】
【シン・仮面ライダー】
【感謝、そして報恩】
【シン・シリーズそろい踏み】
編集後記
今回、全ての展示物の写真を撮ろうと意気込んで来場しました。
しかし、展示物の多さと展示物の前が大渋滞になっていて遅々として進まず、脳と体力が限界になって途中で諦めました(笑)
庵野秀明さんとは、アニメや特撮作品にハマるところまでは同じですが、それを自分で制作してしまう行動力と、才能のレベルの高さが決定的に違いました。
【作品への感謝報恩】
子供の頃に、夢中になって観ていた特撮番組やアニメ作品。
しかし、「カッコいい」「凄い」「面白い」「怖い」などという表面的な捉え方しか出来ていませんでした。
当時、作品の作り手たちは戦争を体験した人が多く、不戦や平和に対するメッセージを作品に込めていたように思えます。
また、今よりも生きていくことが大変だった時代だったので、強く生きることへのメッセージも込められていたのかもしれません。
“ダヴィンチ・コード”ではないですが、大人になった今、幼少時代にハマった作品を観返して、作品に込められたメッセージを解読するのもいいかもしれません。
さらに、作品の世界設定や脚本、登場人物、演出、特撮、造形、主題歌、劇中BGM、俳優や声優の演技等を意識して観直すと、新たな発見や作品のより深い理解に繋がると思います。
そして、それを一人ひとりがそれぞれの手段で世の中に、次の世代へと伝えていく。
それが、幼少期に楽しませてもらった作品や、作品の作り手達への恩返し、感謝報恩に繋がるのではないでしょうか――。
なお、「庵野秀明展」は現在、大分県立美術館で開催中ですので、興味のある方は来展下さい。
また、ATACではアニメや特撮の資料保存のための資金を募集されています。関心のある方はこちらからご支援頂けると幸いです。