まんが道(みち)
1970年~1991年にかけて連載された藤子不二雄Ⓐによる自伝的漫画作品。
満賀道雄(安孫子素雄)と才野茂(藤本弘)の二人の少年が出会い、漫画家という夢に向かって共に成長する姿を描く長編ロマン。
漫画入門の付録
1970年に、週刊少年チャンピオンの編集部から「毎週4ページで漫画入門を描いてくれ」と頼まれた藤子不二雄Ⓐ。
そこで彼は、2ページをマンガ入門講座の「チャンピオンマンガ科」、あとの2ページは付録のつもりで自伝漫画「マンガ道」を描くことにした。
すると、本編のマンガ入門講座より、マンガ道のほうが人気になっていったという。
「まんが道」の連載開始
2年間の連載終了後、「中途半端に終わるのももったいない」と思った藤子不二雄Ⓐは、少年キングで1977年から「まんが道」として本格連載を開始。
少年キングの休刊に伴って1982年に未完のまま終わったが、その後「藤子不二雄ランド」の巻末連載まんがに引き継がれた。
その後「まんが道」は、1995年からビッグコミックオリジナル増刊で「愛…しりそめし頃に…」とタイトルを変えて、計43年も続くことになる――。
編集後記
この本はある意味で、マンガで描かれた日本漫画の歴史書ともいえます。
富山県に住んでいたまだ何者でもない漫画好きの2人の少年が出会い、手塚治虫に憧れながら漫画家として成長していく姿。
そして、夢と現実、期待と不安、成功と失敗、出会いと別れの間で揺れ動く様子も丁寧に描かれていて、まるで当時の時代を一緒に生きている気分になります。
子供の頃、絵を描くのが好きだった人には共感する部分がたくさんあり、どんな巨匠の漫画家の先生も最初は僕らと同じだったことを実感します――。
【記事引用】 「Wikipedia」 「小学館eコミックストア」 「まんが道大解剖」
【画像引用】 「まんが道」 「少年チャンピオン/1970年14号」 「少年キング/1980年9号」