たそがれおじさんの備忘録(夢を追い求めて)

「とかち」をこよなく愛するおじさんが発信する十勝野風景

読書苦手が出合った本2冊

2025年02月16日 | 日記

【2011年6月2日の記事】

 

 おじさんの脳は、読書苦手と決められているようなものです。だからといってまったく読書はしないということはありませんが……。 

 

4月、5月は、たまたま縁があって、2冊の本との出会いがありました。 

この2冊、それぞれに個性があって、おじさんの脳の中は乱気流状態でした。 

 

1冊は、趣味の自転車を通してFさんが紹介してくださった、「こぐこぐ自転車」という本です。図書館にもあると聞いたので、Fさんの町の図書館で検索しましたが、ヒットしません。おじさんの町の図書館の検索にも引っかかってきません。帯広市の図書館の検索でやっと蔵書としてあることが分かりました。でも、おじさんが検索した日は貸し出し中でした。

ブログコメントがあった次の日(4月28日)帯広の書店で見つけました。興味があったので買っちゃいました。 

著者は、伊藤 礼さんと言って、1933年生まれ。文学者である伊藤 整さんの息子さんです。この本は著者72歳のときに出版されたものを2011年1月、改版して初版発行された本です。

                               

 喜寿を過ぎた今も現役のライダーです。著者のバイク活用術やツーリング(伊藤氏は、「この年になってツーリングでもない、自転車旅行としておこう。」と言っていますが)、おじさんのバイク熱を一層ヒートアップさせられるにふさわしい1冊でした。

 

このようなたぐいの本は、おじさんにとってはどこから読んでもよいことになっています。まず、著者がなぜバイクにはまったか。次は、旅行記は一番興味があった「北海道自転車旅行の巻」から読み始めました。前後見境ない読みで十分です。

布団に入って、眠りに着く前にポチポチ読みました。

 

 

2冊目は、おじさんが現役のころインターネットで本を取り寄せていたことがあり、その配信をそのままにしている、e-honというメールをたまたま、まともに見たことによります。

 

5歳で父親の仕事の関係でイギリスにわたり、そのまま国籍を取った長崎出身の「カズオ・イシグロ」という作家の「わたしを離さないで」という本です。

※追記~2017年 ノーベル文学賞受賞

この本の紹介文に魅かれて、町の図書館の蔵書を検索したところ、あるということと借りている人がいないことがあったので、読んでみようということにしました。

 

以下が、メールの紹介文から、おじさんがこの本を読んでみたいと思わせた部分です。

 

◎「この命は、誰かのために。この心は、わたしのために。」

 ◎クローン技術、臓器提供をモチーフとし、若者たちの痛切なる青春の日々と、数奇な運命を描きます。

 ◎ノーベル文学賞に最も近い存在のひとりと言われています。

 ◎「記憶と命のはかなさ、そして尊さ」を読者に訴えかけます。

 ◎この物語のメッセージは『皆が思うより、人生は短いということ。その中で最も重要で、やるべきことは何なんだろうか?』ということ」

紹介文が気になったことだけで借りた本は、動機にインパクトが少し不十分なのでしょうか、初めは、ただの過去を思い起こす内容くらいに思って読んでいました。この本を図書館に返しに行ったときに図書館司書の方が、「この本どうでしたか。読んでいて眠くなりませんでしたか。」と言うくらい丁寧な記述(言い方を変えれば、繊細な表現ということなのかな)でした。

この本も当初は寝る前にポチポチだったのですが、あるところから俄然ピッチが上がってきました。偶然っていうやつです。5月22日教育テレビETV特集「カズオ・イシグロをさがして」という番組をたまたまチャンネルをひねったら、途中からですが見ることになったのです。

オーッ!この人、まさに今読んでいる本の著者だ!

 この番組の中では、「わたしを離さないで」も内容の重要なテーマとして扱われていました。作者のものの考え方(思想性)や人柄に映像を通して触れられたことによって、不思議なことにこの作品が身近なものと感じられ、ポチポチではおさまらなくなっていました。

  紹介文を理解できる程度の読書となりました。加えて、人間の強欲な科学万能への警笛を鳴らす1冊とも思いました。おじさん心です。

 

 おじさんとしては、いい本と出会ったなあ、との思いはありますが、その後の読書意欲は湧いていません。依然、他力本願です。

 紹介いただいたFさんありがとうございます。報告遅れてすみません。        


最新の画像もっと見る