たそがれおじさんの備忘録(夢を追い求めて)

「とかち」をこよなく愛するおじさんが発信する十勝野風景

センチュリーラン深川 3 旭川編

2025年02月17日 | 日記

【2011年6月21日の記事】

 

美瑛のナブさんの家を出る頃から雨が降り出し、今日は外の風景を堪能するにはよくありません。東川町には織田先生の家具をはじめ、こだわりの調度品を納めるために建てたという家と3000坪の敷地(一部林)を観るために経由しました。途中から見る大雪の山々もすそ野がかすんで見えるだけでした。

肝心の織田邸も先導者との距離が合わず、おじさんはよく確認できず、旭川での最初の訪問地、東海大旭川校に着きました。

旭川は家具の街といわれるだけに、東海大学には芸術工学部「くらしとデザイン学科」と呼ばれる学科があり、織田憲嗣さんは学科の教授ということです。

校内では、オランダのデザイナー「フィン・ユール」という方の特別展が開催され、織田先生所蔵コレクションの作品も多く出品されていました。

おじさんは、これまで椅子などにはあまり興味がありませんでしたが、機能性とデザインを意識した「イス」というもののこだわりに、好き嫌いをぬきにして新鮮さを感じていました。

あまり効能書きは述べられませんが、いくつか紹介します。ここの作品は座ってもいいということでしたので、腰をおろしてみました。なんかすごい人の作品と聞いただけでも座り心地は良い気がしていました。

                       

ダブルのソファでしょうか。似たようなものはどこかで見たような気はしましたが、家具屋さんではあまり見かけません。そもそも、売れればよいということととは別世界なのです。

                       

この椅子は機能性が重視されていると思いました。床を支える部分は平面ではなく、円形局面になっています。床の影からもわかります。この椅子はゆったりと腰を下ろすというより、チョットしたおしゃべりやパソコンでの仕事のとき腰にいいのではないかと思いました。発想がいいなあ。

                      

ここでは結構な時間を費やしてしまいました。旭川美術館で織田先生と会うことになっていますが、先生も先約が入っていて、時間の遅れはちょうどよいずれになっていたようです。

美術館には14:00頃着き、織田先生の取り計らいで無料入館での作品鑑賞となりました。ここからは撮影禁止ですので入場入り口で映像は終わり。

                      

中には、織田憲嗣教授の所蔵する北欧諸国(デンマーク・スウェーデン・ノルウェイ・フィンランド)のモダンデザインの黄金期といわれる1950~60年代を中心とした家具(イス80脚を中心に)やクラフトなど300点が展示されていました。

どれもおじさんの日常からはかけ離れたものばかりです。それがゆえに、おじさんにない世界が広がり新鮮でもあります。一通り観賞し展示会場を出たところで、織田先生の先約であった喜多俊之氏(この方も権威あるデザイナーであることを後から知りました)も挨拶をしてくださり、織田先生とじかに触れ合える時間ができました。

ということで、織田先生を伴って再度展示会場に行くことになりました。ここでは、織田先生に直に作品や自身の思いを聞く貴重な時間となりました。おじさん、記憶の人でないのでメモだけ取りました。記録もおじさんの都合だけですが....。

1 織田先生の感性は学生時代と変わっていない。コレクションとなった椅子への魅力も学生時代からであって、その頃から買い集めたものが後年になって評価され出したまでのことだと言っていました。感性は普遍的であるともいっていました。織田先生の感性に先見の明ありか。

2 最近の家具の大量生産や安さだけを追求することには大いに疑問ありと言っていました。ヒトとモノの接点がないがしろにされていると言っていました。(そういえば、おじさんロードバイクの主治医oakway武藤氏も同じようなことをおっしゃっていたなあ)

3 1914年以来いまだつくられている椅子もある。機能・デザインが評価されている結果だと思う。(最近の風潮として)・買い替え・間に合わせ・差し替えなど、消費文化と対比してみていただきたい。

4 健全なモノ作りは、使い手の立場、生活者の立場に立った視点が大切と思う。

5 ものを買うときには、よーく吟味をして買うことが重要。不要なものが家の中に入りすぎている。断・捨・離は、ぜひ実行してみていただきたい。(昨日郵便受けに「断行 捨行 離行お手伝いします」というチラシが入っていました)

展示会場では、作品についてのお話もいっぱいありましたが、メモには残っていませんでした。でも、作品を観賞しながらの上記のメモはおじさんなりの学びでした。展示会場で1講義を受講したようなものです。

なんだかんだで、16:00近く、織田先生を囲んで展示会場入り口で記念撮影を行い、それぞれの帰途につきました。

 

おじさんは、これから深川に向かいます。旅館に着くには早すぎるしと思いながら、R12号線を走っていたら、丘の上にチャペルのような建物群が見えたので、目を向けたら、なんたら工芸村という文字が飛び込んできたので、Uターンして入って行くと、そこは「北海道伝統美術工芸村」というところでした。その中の一角に、おじさんもよく観光土産店で見るユーカラ織の「優佳良織工芸館」もありましたので、ここのみの限定で入館しました。

ユーカラ織は、羊毛を染めてつくった毛糸をもとに、北海道の自然を織り込んだ独特の作品です。ここも入場後の撮影は禁止です。優佳良織、その貢献者である木内彩さんの写真とともに入り口近くで1枚。

                      

館内の売店では、優佳良織の土産物がいっぱいありました。ここは織田先生の話の通り「不要な物は買うな」の言葉がまだ記憶に残っていたので、写真で、雰囲気だけ残すことにしました。

                      

この時点で、まだお昼ごはんらしきものは食べていません。旅館での夕食は19:00とお願いしているので、小腹を満たすぐらいのものが必要と思い、国道わきのローソンでサンドウィッチを食べ、深川を目指しました。

途中、神居古澤を通りました。おじさんは、9年間ほど旭川に住んでいたことやここから旭川市内に伸びるサイクリングロードを通ったことから、ここが景勝地であることを知っています。奥さんは来たことがないと言っていたので、深川のイベントの帰りも旭川経由で帰り、帰り道で神居古澤に寄ることとしました。

18:00駅前の旅館に着き、この日の一日を終了しました。    


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