伝言板

JR弘前駅で伝言板が復活し、多数記入があったとか・・・・・・

そう言えば駅構内で見かけなくなって久しい。懐かしいな伝言板。

今風だとLINEなんだろうけど・・・・。

おいらも一度だけ伝言板に伝言を残したことがある。

若かったなぁ。

希望にあふれていた分、絶望も大きかったけど。

コードレス電話。

ポケベル。

PHS。

携帯電話。

スマートフォン。

あのころに携帯電話があったら、あの時すれ違うことはなかったかも知れないけど、伝言板にさようならと書いた。

今も元気でいてくれるといいな。悪い想い出になってないといいなぁ。

何よりも、忘れていてくれるといいなぁ。

FBなどに投稿してると、たまにあう友達に「久しぶりじゃないみたい」って言われるけど、会ってないから久しぶりだぞ。

今は生きてるよって叫びたい気持ちの代替でSNSなんかで呟いてる気がする。

生きてるよ。

いまもし伝言板が地元の駅にあったら、『生きてるよ』って書いてみたいなぁ。

あの寒い朝から今日までのおいらに流れてる時間。

何度負けそうになっても、なんとか立ち直って、どうにかここに立ってる。

あの頃に会いたくなると訪れる海は、いろんな人との想い出で上書きされてしまった(苦笑)。だからもう海には帰れない。

昔の自分に今の自分の事を伝えることがもしも出来るならば、大切に生きてと伝えたいなぁ。

伝言板にさようならと書いたときにはもう大人だったから・・・・・。

生きる喜びとか、幸せとかあまり考えない人生の人がどのくらいいるんだろう。

おいら考えすぎたから、そこにあった幸せに気づかなかったんだ。

きっとPHSがあっても携帯電話があっても、あの時に終わったんだろう。

あの頃の戸惑いはまだおいらの中で残っていて時々胸を痛くする。

切ないのが今もいちばん苦手だ。

運命とか重たいテーマは今は考えないようにしてる。

こんなんじゃない自分が遠くで笑ってる気がした。

凍えてるおいらを見て駅前の豆腐屋のおばちゃんらが暖かい牛乳をくれた。豆乳じゃないのがおかしいけれど、始発までストーブにあたっていなさいと言ってくれた。

あの時と同じ涙を今日も流してる。

だからもう大丈夫。

我慢するな。

好きに生きてもいいんだぞ。

あの時のおいらが感じたものを受け継いで今もここにいるのだから。

伝言板のさようならがようやく届いた。

もう伝言板は要らない。

懐かしい想い出は想い出のまんましまっておこう。