火曜日
1052年、
永承(えいしょう)七年
釈尊滅後ちょうど二千年、すなわち末法にはいる年(568p)
小説「新・人間革命」
3月28日
山本伸一は、結びに「『正義』と『真実』の“学の光”を社会に燦然と輝かせ、民衆の新しき歴史をつくるという、私が恩師から託された悲願を実現する担い手こそ、創価大学に学ぶ通教生であります」と訴え、第十三回学光祭のスピーチを終えた。
創大通教生であることの、感動と決意と誇りが、参加者の胸を貫いた。
また、この日、通信教育部出身者による教員のグループ「学光世紀会」が結成された。
その後、通教出身の教師は、年々増加し、現在までに、教員採用試験の合格者は、二千三百人を超えている。
その教師のなかには、塗装業をしながら創大通教で教員免許状を取得し、小学校の教壇に立った人もいる。不登校の生徒の心を開くことに、挑戦し続けてきた中学校教師もいる。
通教出身の教師たちは、働き学ぶなかで、自身を磨き鍛えてきただけに、人間性の輝きと強さがある。多くの課題に直面する教育現場にあって、「頼もしい」と、皆、信頼は厚い。
一九九九年(平成十一年)七月、創価大学本部棟の落成式が行われた。伸一は、本部棟には、優先的に通信教育部の教員の研究室と事務室を入れ、本部棟で行う最初の授業は、通教生の夏期スクーリングにすることを提案したのである。通教は、創価大学の生命線であるとの考えからであった。
その本部棟の前には、高さ十メートルの「学光の塔」が、凛々しく立っている。塔を飾る躍動感にあふれた男女六体の若者の像は、「挑戦」「情熱」「歓喜」「英知」「行動」「青春」の六つのテーマを表現したものだ。
塔には、山本伸一が、創価大学に学ぶ一人ひとりへの期待を込めて綴った一文が刻まれている。
「『学は光、無学は闇。知は力、無知は悲劇』
これ、創価教育の父・牧口常三郎先生の精神なり。
この『学光』を以て永遠に世界を照らしゆくことが 我が創価の誉れある使命である」
立正安国論
悲いかな数十年の間百千万の人
魔縁に蕩かされて多く仏教に迷えり、
傍を好んで正を忘る
善神怒を為さざらんや
円を捨てて偏を好む
悪鬼便りを得ざらんや、
如かず彼の万祈を修せんよりは
此の一凶を禁ぜんには。
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