山田悟医師の講演を聴く機会があった。健康管理研究協議会例会でテーマは『糖尿病をめぐる最近の話題 ―糖質制限食の理論と実際―』。産業医や企業内栄養管理士が多い協議会だが一般人の参加も大丈夫だった。3000円の会費を納めたが。
山田先生、糖尿病学会が出した『科学的根拠に基づく糖尿病診察ガイドライン2013』のエビデンスを資料を基に批判。頭脳明晰・理路整然、聞いていて楽しくなる。ディベートでこの人に勝る人はいないだろうと思いながら聞いていた。
1時間50分の講演と30分の質疑応答で色んな話しがあった。その中でカロリー制限を守れているのは35%、2/3が脱落する食事療法は正しいといえるのか。ただカロリー制限と糖質制限は対立するものではない。先ずカロリー制限がありそれを実践できなかった患者さんに対して次の選択肢として糖質制限があると話していた。
糖尿病学会の専門医・指導医の立場で孤軍奮闘する山田医師。発言の多くに糖尿病学会(の重鎮)に対する配慮が感じ取れた。
講演を聴いて改めて『糖質制限』に対する確信を持ったが、プライマリの選択肢になるにはまだまだ時間がかかるのだろうと思う。が、カロリー制限に続く第2の選択肢として議論され始めたことは大きな意味があるのかも知れない。
【講演要旨】(配布資料より)
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糖尿病治療食においては脂質制限が適切と考えられてきたが、最近のレビューやガイドラインではその有効性が疑問視されている(Diabetes Care 2012,35,434)(Cochrane Database Syst Rev. 2012 May 16;5:CD002137)(Circulation 2011,123,2292)。
一方、最近、米国糖尿病学会が減量(Diabetes Care 2008,31,S61)や血糖・脂質管理(Diabetes Care 2012,35,434)への有効性を認めたのは糖質制限食である。英国糖尿病学会も2011年に選択肢としている(Diabet Med 2011,28,1282-1288)。
糖質制限食の解決すべき課題として、(1)定義が定まっていない、(2)糖質摂取量に下限を定めるべきか不明、(3)観察研究において動脈硬化症との関連が示唆されている、が挙げられる。今後の日本人における糖質制限食の検証が待たれる。
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山田先生、糖尿病学会が出した『科学的根拠に基づく糖尿病診察ガイドライン2013』のエビデンスを資料を基に批判。頭脳明晰・理路整然、聞いていて楽しくなる。ディベートでこの人に勝る人はいないだろうと思いながら聞いていた。
1時間50分の講演と30分の質疑応答で色んな話しがあった。その中でカロリー制限を守れているのは35%、2/3が脱落する食事療法は正しいといえるのか。ただカロリー制限と糖質制限は対立するものではない。先ずカロリー制限がありそれを実践できなかった患者さんに対して次の選択肢として糖質制限があると話していた。
糖尿病学会の専門医・指導医の立場で孤軍奮闘する山田医師。発言の多くに糖尿病学会(の重鎮)に対する配慮が感じ取れた。
講演を聴いて改めて『糖質制限』に対する確信を持ったが、プライマリの選択肢になるにはまだまだ時間がかかるのだろうと思う。が、カロリー制限に続く第2の選択肢として議論され始めたことは大きな意味があるのかも知れない。
【講演要旨】(配布資料より)
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糖尿病治療食においては脂質制限が適切と考えられてきたが、最近のレビューやガイドラインではその有効性が疑問視されている(Diabetes Care 2012,35,434)(Cochrane Database Syst Rev. 2012 May 16;5:CD002137)(Circulation 2011,123,2292)。
一方、最近、米国糖尿病学会が減量(Diabetes Care 2008,31,S61)や血糖・脂質管理(Diabetes Care 2012,35,434)への有効性を認めたのは糖質制限食である。英国糖尿病学会も2011年に選択肢としている(Diabet Med 2011,28,1282-1288)。
糖質制限食の解決すべき課題として、(1)定義が定まっていない、(2)糖質摂取量に下限を定めるべきか不明、(3)観察研究において動脈硬化症との関連が示唆されている、が挙げられる。今後の日本人における糖質制限食の検証が待たれる。
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