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正木和三22.12.25

記事引用

 

政木和三

 

第5章 病気とは

 

◎ 自閉症の子供の心は大人である

 

 小学生以下の子供の中に、他人との接触をきらい、自分だけの世界に閉じこもりたがるいわゆる自閉症の子供がいるが、これらの子供をフーチパターンによって調べてみると、子供でありながら、大人と同じ人格の第二生命体を持っている者が多い。

 体は小さく子供であるが、心は完全なおとなであり、自主性が強く、自分のことは自分の責任としてやってゆける子供である。

 そのような大人の心を持つ子供に対して、親は子供だと思うから子供の扱いをする。

 そこに反発心が沸き、それが反抗となってあらわれてくるが、親が大きな圧力で押さえつけるために、反抗心が内攻して心を閉じてしまうことになる。

 それを大人が判断して、自閉症だと決めつけて治そうとするから、ますます反発心が強くなり、悪循環のためにノイローゼ気味となってゆく。

 このような子供に対しては、大人だと思ってつきあうことである。

 身体が小さいからといっても、子供だとは絶対に思わず、大人に対する気持ちで、自分と対等な人格を有する人間と見るか、または、自分よりもレベルの高い人として尊敬の念をもって接する必要がある。

 フーチパターンによれば、自閉症と名付けられた子供の生命体は、両親よりも何割も大きい場合が多い。

 自分よりも大きな人間性の人に対して、親ががみがみと叱っていると、子供は心の中で

 『ばかな奴がどなっているわい』

 くらいに思っていても、反抗することもできず、じっと我慢しなければならない。

 この我慢の心は、絶対服従であり、現代の人間にとって不可能なことを強いていることになる。

 普通のおとなに絶対服従を命じたとき、何人の人が素直にそれに従うだろう。

 それも、五年、七年と続けられては頭も狂ってくることになる。

 自閉症ときめつけられた子供に対して、親が人格を尊重する気持ち……、この気持ちもうわべだけではだめである。

 子供の心の中の生命体は、親よりも大きいため、親の心を見すかしている。

 親は誠心をもって接しなければならない。

 親としては、小さな子供に敬語を使ったり、尊敬する気持ちにはなれないかも知れないが、自分よりも人間性の高い人だと思い、心の底から大人として語りかけることである。

 自閉症の子供に、大人として尊敬の念をもって語りかけると、その子供はただちに心を開き、笑顔を見せ気も晴れやかとなってくる。

 それを一か月も続けてやれば、普通の子供のように明るくなってくるものだ。

 親や周辺の人達は、自閉症の子供には、絶対におせっかいをやかぬことである。

 自主性があり、自分で判断してゆける子供であるから、全責任を子供に持たすことである。
 


 そのような子供に、責任を持たすと、誇りをもってそれを実行するが、いつまでも押さえつけていると、心にひずみを生じてくる。

 子供のときから、第二生命体を持っている子供は超常現象を起こす者もいる。

 また反抗期が普通の子供より強烈である。

 親としては、やりにくい子供ではあるが、そのような子供は大成する者が多い。

 その将来の大成に希望をもって、子供の自主性を尊び、絶対に強制しないように、大きな愛の心をもって見守ってゆくべきである。

 

以上

 

なっとく

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