父が突然旅立って、100日が過ぎた。
アゲハ蝶が私に話しかけようとするかのように、私に近付いきた。
お父さんなの?
部屋の窓入り口で、しばらく、ホバーリンク。一瞬部屋に入るのかもと思ったくらい、ギリギリまで近づき
それから空高く飛んで行った。
父と母を並ばせて写真を撮った場所でも
アゲハ蝶が飛んできた。風に飛ばされながらも私たちの近くに飛んできた。
やっぱりお父さんね。
父の遺品を整理してみると
古い物がたくさんいろいろ出てきた。
子供たちのテストの答案用紙や兄が大学の時の本。
物入れの一番奥には、父が使ってた古い旅行カバン。けっこうしっかりとしてて、グレーベージュでオシャレな古いカバン。
その中に入っていたものは、
姉と私の幼児用の小さなリュック。
二つ並んで丁寧に入れてあった。
それを見て、涙が出てきた。
父がどれほど私たちを愛してくれてたか、
100日法要は、そろそろ涙も渇く頃の法要だと聞いたけれど
私の涙が渇くことは、しばらくはないような気がする。
一人になると、涙がポロポロと流れてくる。