2024年の春アニメ(4月~6月)として放送、配信された「響け!ユーフォニアム3」(京都アニメーション制作)の話である。この作品では全国大会での自由曲のソリ(ソロ演奏者同士の掛け合い)という重要な部分で、ユーフォニアムパートを演奏する人物(キャラ)が原作とは改変された。
作者の了承のもとに行われた改変であり、わたしは、これはこれで良いと思う。作者の言うとおり、アニメはアニメ、原作は原作であり、必ずしも原作どおりである必要はない。もちろんできるだけ原作のストリーに忠実に絵を動かし音声を乗せてほしいという、原作ファンの気持ちは理解できるし、原作どおりの展開でも良かったのだろう。
わたしは、よほどのことがない限り、アニメが良かったから原作も読むということはないのだが、今回は改変が気になったので、原作も読んでみた。結論としては、どちらも良かった。
わたしのような人が他にも多くいたとすれば、この改変は本の売り上げにも寄与したことになり、原作者にとっても良いことだったのではないか。
「響け!ユーフォニアム」1期でも、トランペットのソロ演奏者の選定を巡って、吹奏楽部全体を巻き込むような事態になっていたが、結局実力で選ぶというポリシーが貫かれた。
3期の場合、原作でもアニメでも競争者の実力にほとんど差はないということだったので、だから原作ヴァージョンとアニメヴァージョンの二つが生まれる余地があったのだろう。
1期のソロ争いの時、当時の副部長だった田中あすか先輩が「誰がソロを吹くとか、心の底からどうでもいいよ」というようなことを語っていたことが脳裏に浮かんだ。
余談になるが、3期で登場する一年生のサリーちゃんの実家はアニメでは神社、原作では寺となっている。しかしアニメでも原作でも巫女服がでてくるのはなぜなんだ?
動画紹介
【響けユーフォニアム】聖地巡礼