直列☆ちょこれいつ

最近は神社や神道などの古い文書の解読をしています。
研究のまとめはカテゴリ『自作本』から。

ショートショート多量計画の話3

2009年01月26日 | ちょこのひとかけ


08

ショートショートがようやく1000本に達したのは、
ブログでは2006年10月23日。
迷走を続けながらも書き続けてきて、
ふと見えることがありました。

ずっと、書きながらなにか変わってしまっていると
思っていたのですが、初期のメモでは
ショートショートの作成方法は、

 分解→抽出→添加→再構築

これを見ると、当時の書き方と何も変わりません。

でも本当は、もっと詳しく見れば、

<事象>
  ↓
 分解
  ↓
 抽出
 [要素] ≒ <事象>
  ↓    ↓
  └→   ↓
      再構築

だったのでした。
基本的には、まず書けそうな嫌なことを見つけます。
その嫌なことを分解し、嫌だと思う要素を抽出して、
その要素と根っこは同じだけれど位相が違うものを
考えて、違う位相で元の嫌な事象を書く、というのが
もともとのスタイルだったのでした。

それを、別の位相を用意せず、
嫌なものをそのまま真下に下ろしただけなので、
浅くなった気がして自分で嫌だったのでしょう。


09

1000本を書き上げて達成感を覚えつつ、
1050本までの新たな一歩をまた踏み出そうとして――
何も思いつかない自分に気づきました。
だめなときは新聞を読んで時事ネタを
ショートショートに変換するというのを
やっていたのですが、それすらできませんでした。
新聞に載ってる事象なんて、結局時と場所は変われども、
その元の部分なんてだいたいおんなじに見えます。

箱庭療法では、同じのを何回も作っているうちに
自分の心の中が視覚化され、
整理がついて新たな進展が生まれます。
わたしもそれと同じで、ショートショートという箱庭で
不満を出して、整理したことによって、
わたしの中にあった不満は穏やかに変換されました。
わたしが文章を書くのは、基本的には怒りが元。
それを言い尽くしてしまったら、
なにを書けばいいというのでしょうか?

わたしを押し出していたブースターを失い、
ネタすらなくなって。
荒野にぽつんと投げ出された気分でした。
ここが、わたしの第二のスタートだったのかもしれません。


10

それでもなんとか書き続けました。
目標の1050本に到達したのは2006年11月10日です。
会社にひどいめに合わされた元はとった気もしたので、
会社を辞める決意の後押しとなりました。

終わったときは、ものすごい達成感でした。
そして、呪いから開放されたような気分でもありました。
1050本を終えたあとは、もう余生でいいやと思いながらも、
習慣になったのかわかりませんが、
なんとなく一日一本程度にペースを落として書き続けるのでした。

 めでたしめでたし。


……とは行かないのがわたし。
その後、病気の奥さんのために毎日書き続け、
1778本ショートショートを書いた人がいることを知って、
目標を1800本にしてまたがんばりはじめました。
主観的には目標までが倍になったような遠さで
愕然としましたが、歯を食いしばって再スタート。

でもさらにその途中で、1800本というのは
病気の奥さんのために書いた本数であって、
その人の総数は2000本を越えているという話を聞いて、
目の前ににんじんをぶらさげられた馬のように
いつまでたっても目標には手が届かないんじゃないかと
そら恐ろしく感じます。

今はとりあえずの目標が1800本で、
次に向かう先は2000本です。

現在のわたしの総数は、1764本です。
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