このまえ出かけたときにはあいにくの空もよい。
友達と一緒に別の友達を待つうちに
曇りから雨がぱらつきはじめて、わたしは言いました。
「こんなだったら傘もってくればよかったかな」
すると友達は。
「どうせ持ってるんでしょ」
そう言われて、すこしぐさりときました。
確かに、持ってる・持ってないで言えば、
折り畳み傘はかばんにいつも持っています。
でもあれは本降りの時には頭を濡らさない程度にしか
役に立たない気休め程度のものです。
他人から貯金があるのかないのかと問われたら、
『ない』と答えるのと似ている感じの
ささいなものです。
わたしの本傘は、あんなふにゃふにゃでなくて
もっと骨がしっかりした大きいものです。
でも他人にとっては、折り畳み傘も
傘として数えられてしまうんだなあと思ったら
なんだかすこし、微妙な感じがしました。