直列☆ちょこれいつ

最近は神社や神道などの古い文書の解読をしています。
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人間という樹

2021年07月04日 | ちょこのひとかけ
大雨で、災害が発生したようです。
ニュースやなにかでは『命を守れ』『早く避難を』などと
言っていますが、それではだめだと思います。

わたしは、人は樹のようなものだと思います。
多くの人は、その木が倒れないように、
もし倒れそうになったら根っこと切り離してでも、
木に見える部分を移動させ、
「あー、これで木を守った。命を守れた!」
と満足してしまいますが。
こんな形では、木はすぐに枯れてしまいます。
守ったように見えて、ただ単に殺しただけです。

木が生きるには、根っこの部分が必要です。
人間が生きるにも、根っこの部分が必要です。
人間の根っこは、たとえばその土地。
たとえば地域社会。たとえば済んでいた家。家に残る思い出。
そういった、どこかに根付いたものにあるのです。

人によっては、植え替えができることもあるのでしょう。
でも、土地自体、家自体に根っこがあるひと、
根付いているひとは、
その根っこから切り離されて別の場所に連れて行かれても
生きていけないのです。

そういう人にとっては、災害が起こった時点で詰みなのです。
その場所からどけても、その場所にいさせても、
何かが起こればそのまま終わりです。

それならば、根っこから切り離さずに、
そのままでいさせてあげて欲しいと思います。

「あなたの命を守りたい!」とか言って根っこを切り離すのは、
守ることでもなんでもなく、命を切り取る行為、
おためごかしのやさしい殺人でしかありません。
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