直列☆ちょこれいつ

最近は神社や神道などの古い文書の解読をしています。
研究のまとめはカテゴリ『自作本』から。

ドラクエ5と恋愛フラグ

2008年08月27日 | レビュー系


ドラクエ5をやっていたとき、
一番大きな壁は結婚でした。
今まで何度やっても相手はビアンカだけで
その他は考えられなかったのですが、
今回友達に話を聞いたら、
普通に別のキャラと結婚したときのことを
聞けてびっくりしました。

なんでも髪の色が変わって、
途中途中でお金やアイテムがもらえるそうです。
さすがお金持ちの娘。

今回はそこにもう1キャラ加わったこともあり、
せっかくなのでしっかりと考えてみました。

まず主人公側の視点とすれば、
幼なじみっぽいビアンカと
6歳の頃ちょっとした冒険をし、
その後父親が殺され、奴隷として十数年。
なんとか脱出した後は遺志を継ぎ、
勇者を探します。
ふと立ち寄った町で勇者の盾を見つけますが、
もらうためには おとぎばなしで
かぐや姫に求婚したときのように
財宝をもってこいといわれます。
そこで盾目当てに結婚イベントに望みます。

フローラの視点とすれば、
過去はわかりませんが、愛し合う男性がいます。
でも財産家の父親は結婚相手を公募するといいます。
父親が示した財宝をもってきた男性と
結婚しなくてはなりません。

ビアンカの視点とすれば、
過去、幼なじみの男の子がいました。
6歳の頃、いっしょにちょっとした冒険をしました。
その後、その幼なじみは魔物に殺されたとのうわさ。
病弱で死に掛けた父親はどっこい生きていて、
逆に療養のためにと引っ越した町で
母親が死にました。
そこから十余年。死んだと思っていた幼なじみが
突然あらわれます。
しかも、だれとも知らない女性を妻にするために
財宝をさがしている最中だとか。
そこでその手助けに加わります。

デボラの視点とすれば、過去は不明です。
自分に似合う男性を探してはいました。
主役にも最初は興味がありませんでしたが
財宝を集めてきたのをみると
結婚してもいいかなと急に思います。


……さて。この中で結婚するに足る
理由をもっている人はいるでしょうか?


わたしもいままでも消去法で、
フローラと結婚するのは財産のためだけだし、
フローラは他に好きあう人もいるのだからと
ビアンカを選んでいただけです。

もしフローラと結婚すれば、
主役は盾と財産目当てで、ふと立ち寄った街の
金持ちの娘と結婚するということになり、
フローラにすれば好き合う人がいるのに
父親の気まぐれで結婚相手が公募され、
そこで合格した、今まで顔も知らなかった相手と
結婚する、という構図です。
……なんでしょうか、これ。
すごく気持ち悪いです。

もしデボラと結婚すれば、
主役は盾と財産目当てで、
立ち寄った街の花嫁争奪戦に参加し、
みごと優勝を勝ち取ったものの、
いきなり言い寄ってきた、賞品の女性の姉と
結婚することになり、
デボラにしてみれば妹の争奪戦に
優勝しただけの、名前も知らなかった男と
結婚することになります。
……もうわけわかりません。

一番ダメージの少ないビアンカにしても、
主人公にしては幼い頃たまに遊んだ
2歳上の幼なじみと十数年ぶりに再会。
盾目当てで花嫁争奪戦に参加したものの
気が変わって結婚、
ビアンカにしては、
幼い頃たまに遊んだ2歳下の幼なじみが
6歳の頃行方不明。そこから十数年して
いきなり成長して現れ、見も知らずの女性の
花嫁争奪戦に参加していると聞きます。
それを手伝った後、急に主役が
結婚して欲しいと言うので結婚した……
という構図です。
……すごく、微妙です……。

世の中の結婚した人って、
こんな感じでも納得できるのでしょうか?

わたしも昔は結構らぶゲームは やりましたが、
その楽しさは、どんなにベタベタな展開でも
過程にこそあると思うのです。

なにかのできごとを一緒にやるうちに
愛着もわいてきて、だんだん親しくなっていく、
そういう積み重ねが楽しいのです。

たとえば全体で一番好きなのは妙子ちゃんだけど、
やってる最中だけは一番はほのかちゃん。
でも終わってみたらやっぱり妙子ちゃんとか
そういう盛り上がりがあります。
そういう気持ちの高ぶりを
スタンド攻撃のようにすっとばして、
いきなり嫌なキャラから仲間になっている
映画版ハリーポッターのハーマイオニーとか、
いきなり出会った直後のシーンで
性器結合に及んでいるフランス映画とかが
わたしは大嫌いです。

そういう感じで今回のドラクエも。
たとえばせめて、ビアンカやフローラと、
一つのダンジョンだけでも一緒に行動して
それぞれ会話ができるとかでないと、
なぜ結婚に向かうかに説得力が
全然ありません。

しかも結婚した後はなにをする前にも子作り。
もともとは立ち寄った街で
自分が欲しいものを賞品にした花嫁争奪戦があったので
賞品目当てにそれに参加し、
そのまま花嫁も手に入れるか、
偶然別の花嫁を手に入れるかしただけなのに、
せっかく結婚したんだからと
その直後から子作りにいそしんでいたわけです。

なんかこの主人公……気持ち悪いです。

6歳までは勉強などもやってきたのでしょう。
でもその後の十数年は奴隷暮らしで、
勉強どころかへたしたら
言葉すら忘れかねない状況です。
たとえばシベリアに抑留されて
十数年働かされた人は、解放された頃には
日本語をしゃべることができなくなっている人も
いたそうです。
ある人たちなどは、忘れないようにと
俳句をなんとか作っていたと言う話もあります。
そんな状況は記憶の保持が主であり、
新しくなにかを学ぶというものではないでしょう。
主人公もそうだったはずです。

また、人の性の好みは、段階を経ていないと
成長することができないと、個人的には考えています。
研究をしたわけではないので
仮説でしかありませんが。

たとえばあるところで、小学4年生くらいの女の子が
大人の男に連続して襲われるという事件があったそうです。
逮捕されてみれば、犯人は、脳が損傷したために、
精神年齢は小学4年程度で滞留していた人物だったとか。

それは極端な例としても、
魂のどこかに傷を受けた人は、
傷から先の魂の部分が成長できず、
その時点から進めなくなってしまうのではないかと
わたしは考えています。

たとえば、ペドフィリアと呼ばれるような人は、
自分が幼かった頃になにか事件があって、
正の愛情を成長させることができなかったのかもしれません。
高校生くらいの女子がたまらなく好きな大人は、
たとえば高校生のとき好きな子がいたものの、
告白もできず、その好きの気持ちの処理ができないままの
せいだったりするかもしれません。

言ってみれば……ツァイガルニク効果の
変形したようなもの、ともとれるものかもしれません。
愛情や愛情対象への気持ちの処理が未完了で
あったため、そこに変なひっかかりができている状況です。

そう考えても、主役がいきなり結婚して、
性行為に及べるものでしょうか?
6歳で奴隷になり、普通の人であれば
他人とのかかわりで学んでいくものは
ほとんど経験していません。
人が成長していくことも、
まだわからないような年頃でしょう。
わたしだったら6歳と言えば、
まだなんとなく、大人は最初から大人であったような
気すらしていたころです。
親は『わかい親』であったころはあっても、
親が『こども』であったなんて想像すらできませんでした。

そんなレベルのこどもが奴隷になり、
その時点で魂のどこかしらには成長できない傷が
できているはずです。周りに女性もいません。
女の子が女性に成長する、ということすら
わからない状態で育っていて、
それがある日いきなり脱出できたからと言って、
成長した女性を恋愛対象として
正しく認識できるように育っているものでしょうか?
6歳程度のこどもからすれば、20歳くらいの女性など
手のどとかない『お姉さん』です。

なのにそんなまま結婚して、そのまま性行為。
女性は妊娠です。
逆に、肉体年齢相当の性嗜好を持っていても、
あの奴隷生活の中でどうやって身につけていたのかを
考えるとどうにも気持ち悪いです。

そんな話をしたら、
「ドラクエはそういうゲームじゃないんだから」
と軽くたしなめられました。
たしかにそれはわかります。
でもそういうゲームではないからこそ、
変に主役の人生なんて出さずに、
におわせるだけにしてほしかったなあと
思ってしまうのです。


……いろんな意味で、つらかったです。ドラクエ5。

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4 コメント

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Unknown (Unknown)
2009-06-18 09:29:25
うーん、おそらく、奴隷時代、奴隷同士での交流があったのではないでしょうか。
いろいろと酷い目にあっているようですが、ヘンリーやマリアも一緒に樽で逃げるあたり、奴隷達を男女に分けて管理してはいなかったようですし。
偶然ですが、ラインハット王子やシスターと行動を共にし、奴隷ではあっても、卑屈ではない成長を遂げたのでは…。

勇者の盾は、世界平和のための必須アイテムなので、主人公はなにはともあれ、その盾を入手しなくてはなりません。
ここからは想像ですが、主人公はビアンカに、
「実はかくかくしかじかの理由で盾が必要で、争奪戦に勝ってもフローラさんとは結婚できないのだけれども、まず優勝だけして、その後、ルドマンさんを説得し、盾だけをもらって、フローラさんは、フローラさんの想い人と結婚させてあげたい」とか言ったのではないでしょうか。
で、フローラさんの想い人とも話し合い、ルドマン以外、みんな承知の上での争奪戦だったのでは・・・。

で、実際は、アイテム探しの旅も数ヶ月かかってると思いますので、その間に、主人公とビアンカが心を通わせる可能性も大です。
ドラクエはRPGなので、心の過程はプレイヤーの想像に任せる事が多いと思いますので、我々も、
ふたりの心のいろはは、いろいろ想像して楽しむのがベストかと思います。

返信する
Unknown (あまね)
2009-06-19 07:16:23
たしかに主人公的人物なら
どうしても盾だけが欲しいと
言い出しそうですね。
これはかっこいいです。

アイテム探しも、個人的には
探せといわれてから2・3日で
とってきているつもりでいたので、
そこが実はすごい時間がかかっていたなら
その後が納得できます。

思いもできなかったすてきな考えを
ありがとうございます。
返信する
Unknown (Unknown)
2010-01-15 05:05:33
5かんれんでぐくってきたので今更コメント

小説版はともかく

ゲームでは
アンディ→フローラであっても
フローラは8年ばかしいた修道院からもどってきたばかしで、アンディにたいしつどうかとい明確な描写はありませんよ

一目惚れや買い出し先のオラクルベリーで恋をしていたなら説得力ありますけどね

むしろ主人公の外道ぶりが(笑)
ルドマンもフローラの顔に泥ぬってビアンカ選んでおいて
ルドマンの好意に甘える主人公って(笑)
最低だな

盾を放棄して冒険やめて山奥の村でマイホームパパになるならりかいできますけどね~

ルドマンにたいして主人公はなんの責任もスジも通さないし
あんだけ町中の話題になってるのに(笑)
地元民のフローラなんか確実にゴシップ対象でしょう(笑)

そりゃあアンディチャンスですよ(笑)
一目惚れしたわけわからん旅人に馬鹿にされため同然ですからねぇ

ルドマンは主人公のなにが気に入ったのかまるでわからん
返信する
Unknown (あまね)
2010-01-16 07:10:11
へええ、それは興味深いです。
フローラはずっとあそこで暮らしていたのだと
なんとなく思っていましたが修道院帰りでしたか。

ただ、ルドマンが主人公に対して援助をするのは、
フローラとの結婚のために奔走していたと
思っていた青年が、自分にまっさきに告白してきたことで
好意を越えた愛情を感じたからと考えれば納得できます。

もしくはルドマンの心の中の魔物が
魔物使いの主人公に改心させられたというのも
意外とありかもしれません。
返信する

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