友達から受け取ったねぶたの録画を見ていたら、
『しゅうゆ、曹操を打つ』というようなねぶたがありました。
しゅうゆではなかったかもしれませんが、名前はよくわかりません。
それを見ながらぼんやり思ったのですが、
しゅうゆだの曹操だのは、フィクション込みで語られる
古い時代の人物でしょう。
ねぶたは夏ごろのお祭りで、悪いものを封じる、もしくは退けるために
お祭りを開くという、よくあるものです。
そのために、神や仏の姿を作り、町を練り歩くならわかります。
神社の狛犬も悪鬼を踏みつけにして、
『悪鬼、おまえらここに入ったらこうなるぞ!』と
脅すような意味もあるので、
町にいる悪鬼に脅しをかけているのだともとらえることができるからです。
でも、別に神でも仏でもないしゅうゆや曹操を
描くことになんの意味があるのでしょうか。
姿形もあやしい、ただの人間を模型にして中から光らせて
それをみんなで担いで動かしているのなんて、
『エヴァンゲリオン、使徒を食う』なんてシーンを
巨大ジオラマで作って街なかを練り歩くのと
概念的にどう違うのかまったくわからなくなりました。
……ねぶたって結局なんなんでしょうか。
顔かたちも定かでない人の人殺しシーンをジオラマにして
街なかに出して見せびらかすのって、
アニメフィギュアを見せびらかしながら歩くのとどう違うのでしょうか。
なんだかわけがわからなくなってきました。