直列☆ちょこれいつ

最近は神社や神道などの古い文書の解読をしています。
研究のまとめはカテゴリ『自作本』から。

等間隔のかえりみち 覚え書き

2009年05月26日 | イラスト(他・趣味)


次の日に起きなければいけない用事があるほど
前日の夜は変なことを考えてしまって眠れなくなるもので。
そんなときに思い出したのが、
踏み切りの警報音と電車の通過音のリズムをまぜて
なにか曲を作るということでした。

次の日、リズムを作ってみたらそれっぽいのができて、
踏み切りのリズムは足音にも近いということに気づきました。

足音と踏み切りというところで考えていたら
帰り道っぽい景色が浮かんできたので、歌詞はその方向で。
いままでやったことのない恋歌に加え、
時間進行系にできたのでちょっとおもしろかったです。

 歌詞
 09-04-28 開始 バージョン 01-01
 09-05-08 完了 バージョン 01-06


曲は、適当に弾きながら、歌詞と一緒に考えました。
歌詞すら中途半端な状態で、
縦糸と横糸をその場で調節しながら
織っていくような適当さでしたが、
絵と動画の場合とおなじように
こういうほうがわたしにはあっているのかもしれません。

なお、適当に考えたら、メロディはすべて三連符。
最初はどうにも拍が合わずに悩んでいたのですが、
三連符のリズムに気づいてからは
それなりにまとまりました。
ただ譜面ソフトだと三連符の書き方がめんどくさいので
一小節ごとにコピーして音程変更なので、
整譜だけが異様に手間取りました。

わたしは基本的にリズム痴で、初見で弾くことはおろか、
いったん耳に入れないと楽譜すらとれないのですが、
今回のことでようやく三連符がどういうものだったのかが、
はじめて理解できた気がします。

 メロディ
 09-05-05 開始 バージョン 01-01
 09-05-08 完成 バージョン 01-19


今回のミソはここからです。
メロディを作っている最中に浮かんできたのは
『オー・シャンゼリゼ』。
どこか古っぽいポップのイメージです。
そこで原曲を探しますが、
ネットには変なカラオケみたいなものしかなくて断念。
代わりに、『ワーテルロー・ロード』という
『オー・シャンゼリゼ』の元になった歌を見つけました。

作ったあとで、もしそっくりだったらどうしようと
心配になったのですが、リズムも曲調も
全然違ったのでほっとしました。
曲の中では、リズムを作る低音が、
『ぶぉ、ぶぉ』という音をしていたので、
ピアノのオクターブでリズムをとっている
わたしのもそんな感じにしてみようと試します。

……でも、MIDIはよくわかりません。
わたしのイメージでは、
金色のぐるぐる巻いた、カタツムリのような楽器で、
吹き出し口に手をつっこむようなものが
それっぽいような気がしますが、
そもそも楽器名がわかりません。
音もそれかどうかわかりません。
そこでMIDI楽器をいろいろ鳴らしてみますが、
どうにもイメージには近づけませんでした。

とりあえずそこは諦めて、
いつものごとくきらきらときれいなグロッケンシュピールを
入れて飾ってみようと流していたら……
ふと、音が聞こえ出しました。
小太鼓でタタタタ、大太鼓でドーン。
入れるべき場所が、なんとなくわかってきます。

そういえば、わたしはピアノしかわからないと
ずっと思ってきましたが、マーチングバンドは
すこしやったことがありますし、
音も聞いたことがあります。
行進曲風にならできるかもしれません。

というところで、いったん完成したピアノ版を
マーチング風味をいれる感じにアレンジ。
でもここに来て、さっき『ワーテルロー・ロード』を
聞いたことを後悔しました。
音が頭の奥に残っていて、変に響いてくるのです。
それもしばらくしたらなくなってきましたけど。

それから始めたのは、
MIDI楽器にどんなものがあるのかの調査です。
メロディの割り当て楽器を変えてみて、
自分の音に近いものを探すのです。

……が。みつかりません。
MIDIは半分くらいがくだらない楽器です。
合成音でどうのこうのとか、ヘリコプターの音とか、
MIDIで規定しなきゃいけないものなのでしょうか。
オルガンが一番種類が豊富で、
ピアノもグランドピアノやグロッケンシュピール、
チェレスタ、チェンバロピアノと種類があっていいです。
でもドラム系は……一つの『ドラム』の枠の中に
いろんな音がでるせいで、どの位置に発音記号を置けば
その音が出るのかがちっともわかりません。

たとえば普通、太鼓などのリズム譜は
音階がないので打つところは『×』がついて、
長さをしっぽであらわします。
中太鼓なら『中太鼓』という一本のラインがあり、
そこに×印がならぶはずです。

でもMIDI譜では『中太鼓』に五線譜があり、
ドの位置に置くと拍手、レの位置に置くとハンドベル、
などといったわけのわからない書きかたになってしまいます。
ここらへんもすごく気持ち悪かった上に、
欲しかった楽器が何一つわかりませんでした。

マーチングでボン・ボンと低い音で鳴る、
ラッパ系の楽器はMIDIではなんなのでしょうか。
小太鼓や大太鼓はMIDIに存在するのでしょうか。
作っている最中には結局見つけられなくてがっかりでした。

一番使いたかった、リズム用の低いラッパと
軽いリズム用の小太鼓が見つからないという始末ながら、
とりあえずごちゃごちゃと楽器を並べてみました。
ピアノ曲を弾く場合であれば最初から最後まで
同じ楽器の演奏が続くのですが、
今回は間奏の1フレーズにしか使わないとか、
断片的に組み合わせてみたりを試して、
最終的には13トラックにまで増殖です。
楽譜がすぐに次のページに行ってしまい、
追うのがちょっと手間になりました。

でも、今までピアノでイメージしていたものを、
最後にただ楽器を置き換えて完成にするというのではなく、
最初から別の楽器で別の音としてイメージできたので
個人的には格段の進歩だと思います。

ポップとは縁遠いと思っていたのですが、
もしかしたらポップの一端には踏み込めたのではないでしょうか。
個人的には間奏でラッパが入るところが気に入っています。
一番やりたかったのは、二番の最後での、
踏み切り音と電車の通過音です。
伴奏と混ざったらすごくわかりにくくなりましたけど。

 行進曲化
 09-05-07 開始 バージョン 02-01
 09-05-08 終了 バージョン 04-04


歌パートは、最初はピアノの和音で作っているので、
それを分解。基本的には一番上の音を使用します。
でも前回に倣って、メインメロディを分けたあと、
女性二部合唱にするために
サブメロディも追加して伴奏も割りなおしました。

ピアノや人間合唱では普通に聞こえるメロディも、
上下に連続で振れるような場合、
ミクは調子っぱずれな感じになってしまいました。
ああいうのは苦手なのかもしれません。

 ミク調整とミックス
 09-05-08 開始 バージョン 01-01
 09-05-09 終了 バージョン 01-14

歌曲完成まで12日で、すごく早くできました。
音の元になる、ちょっとした音のイメージがあるというのが、
わたしにとっては何より重要なのかもしれません。


イラストは別立ての今回の柱。
夕暮れというイメージだけでは背景はただのグラデーションで
説得力がなくなってしまいます。
そこで昔の自分資料写真をあさり、友達に踏み切りの写真を頼み、
写真とにらめっこしながら背景を塗っていきました。
一枚あたり三時間からかかるので、
毎度始める前はすごくゆううつでしたが、
あわせてみたらやっぱり情報量が違うので
やってよかったとは思います。
また、やっている最中に夕暮れの光と影効果を
ベクターで表現する方法をつかめたのもよかったです。

 イラストとFlash調整
 09-05-12
 09-05-22

 イラスト線画 5時間半
 イラスト彩色 31時間15分


今回もとても学ぶものが多かったです。
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2 コメント

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Unknown ()
2009-05-26 20:34:06
発想が豊かです
これは才能と言っても過言ではありません

楽譜は難しい・・・
三連符とか休符とか・・・
もっと音楽の授業をまじめに受けていれば良かったと反省する毎日です。
返信する
Unknown (あまね)
2009-05-27 12:53:20
わたしはピアノを習っていたので
弾いたり書いたりできますけど、
学校の授業じゃそんなことやらなかったような
気がしますよ。
できる人はできるように。
できない人は置きっぱなしで。

美術もデッサン方法なんてなしに、
いきなり『描いて塗りましょう』
だったと思います。

算数みたいに、基礎からきちんと教えてくれれば
もっと音楽も美術も多くが親しめるようなものに
なるのでしょうけど。
返信する

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