ニンテンドーDS用のゲームです。
かつて刑事時代に自分を裏切った同僚を殺した気がしますが
死体も上がらず、裏切りの理由も聞けなかったため、
過去に踏ん切りをつけられない男が主役です。
現在は刑事を辞め、雇われセールスマン兼探偵助手の
ようなことをやりながら同僚の行方を追っています。
今回は依頼が入ったので、そこに泊まると
願いがかなう部屋があるというホテルにやってきました。
そこでは泊り客のほとんどが
かつての事件に関わっているのでした。
……というようなお話です。
ジャンルは探偵モノです。
感想の第一は、絵がいい、です。
若い人しか描けず、老人は若者の口の横に
しわを入れて完成、なんていう絵ではありません。
こどもはこどもらしく、若者は若者らしく、
中年も老人もそれらしく描いてあります。
またそれも、どこかアメリカ映画ででてきたような、
まさに『それらしい』、いいキャラをしています。
途中、ふとったおばさんの若い頃の写真を
見る機会があるのですが、
体型は全然違っても髪型や顔などに面影があって、
そこから本人を推測できるくらいです。
また、その他のキャラも何人かは
話しながら勝手に頭の中で
声が吹き替えされて出てくるくらいでした。
絵以外で前面に出てくる感想は、
とにかく『面倒』でした。
なんとなく、ですが、このゲームの企画は
『タッチパネルを使ったゲームを作る』
からスタートしたのではないかと思います。
でもそれが完全に裏目。
わたしは、タッチパネルの使いどころは
『タッチパネルでしかできないことをする』、
『タッチパネルがあるとより便利になる』
だと思っています。
でもこれはそうではなく、
『タッチパネルを使わせる』
になってしまっています。
他のゲームでは普通にできることのスクリプトを分解して、
プレイヤーにやらせる感じです。
たとえばプレイ中の気分を適当に言うなら――
「さあ、歩きましょう。右足と左足を交互にドラッグして、
一歩一歩主役を進めてください」
「食事時間です。タッチペンでお肉をドラッグして
食べやすいサイズに切り、
切ったお肉をドラッグして口に運んでください」
「ポケベルが鳴っています。
腕をドラッグしてポケットに入れ、
ポケットからポケベルを出し、
ポケベルのスイッチをタッチしてアラームを止めましょう。
折り返しの電話は黒電話なので、
ダイヤルをドラッグして電話をかけましょう。
ダイヤルにもたもたしていると通じなくなります」
「ドアがあります。ダブルタッチでノックして、
反応があればノブをタッチしてドアを開きましょう」
――と、こんな感じです。
こんなもの、『移動』なり『食べる』なり、
せめてそれぞれコマンドにするだけでいいでしょう。
いちいちタッチで操作しなければならないのは、
めんどくさい以外のなにものでもありません。
また、アイテムの使い方も一つ一つが手間でした。
並び方も、いったん使ったアイテムは
基本的に二度と使わないのに、
あたらしいアイテムはアイテム欄の一番下に来ます。
毎度つかおうとするたびに、スクロールバーをドラッグして
一番下のアイテムを出して、ダブルタッチです。
こんなもの、一番上に来るようにしておけば、
最初の画面のなかで見つけられてよっぽど楽だと思います。
ストーリーは一章あたり、
一時間二十分くらいでクリアできたようです。
そこらへんの分量も適当で、
話も意外と面白く、次がどうなるのかと
続きを追いたくなるのですが、
それを操作のもたつきが邪魔して、
プレイ感はよくありませんでした。
でも終わったときには
しみじみとした気分になっていたので、
全体としてはよかった、とくくれるゲームでした。
最後はしみじみとした気分になりましたね
お気に入りの一品になりました
ただやはり操作が難点ですね
仕掛けとかはいいんですが、移動が・・・
移動も加速がつくというか、
キーを入れた後の反応が一瞬遅くて
いらいらしてきますし。
電話を取るのもコマンドじゃないので
ひたすら鳴りっぱなし。
ただ絵はすごくいいですよね。
主役がバーボンを飲んで
ごきげんな笑顔になるところがお気に入りです。
ルイスとおばちゃんとオーナーは
声が洋画吹き替えされるので
かなり好きでした。