あっちゃん航海記 １

☆その１　　　　
透き通った朝の光の中、シャンパンを飲みテープを投げ、陽気に笑いさざめく人々…
ここは豪華客船「ぱしふぃっくびいなす」のデッキ。
「５４３２１、ハッピーセイリング♪」
皆で一斉に叫ぶと、船が静かに神戸港を離れる。
たくさんのテープが切れて波の上に落ち、陸からも船からも歓声が上がる。
韓国釜山の映画祭参加を含めた１週間のクルーズの幕開けだ。

ラテンバンドが陽気な曲を奏ではじめ、私たちスタッフはお客様たちをダンスにお誘いする。
肘を張った競技スタイルはご法度。
会話を楽しみながら、肌で音楽を感じて踊る。
外国の方やダンスに不慣れな方も多いので、臨機応変に色々なダンスをミックスして対応する。
青空、爽やかな風…ほろ酔い気分でデッキで踊るダンス、笑顔笑顔笑顔！
もしかして私、外国映画のヒロインではないだろうか？
いえ、間違いなく普通のおばさん…なのに、こんな素敵な空間にいて良いの？
ありがとう！ありがとう！
幸福感がこみあげて、胸がいっぱいになる。
この幸せ気分をお客さま方に分けてあげなければ。
はりきってお相手するぞ～！

私は旬を過ぎた競技選手（でもまだ枯れていないつもり）で、仕事を持つ主婦。
高価なクルーズ旅行なんて想像もつかない庶民だ。
そんな私がなぜ船上講師になり、どんな生活を送ったのか？
この場をお借りして少しずつ書いてみようと思う。
私の身に起きたことは、明日、あなたにも起きるかもしれない事。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Have a nice day! fromA


ギャルソンです
今日から「ダンサーラウンジ」というコーナーを設けました
このダンサーラウンジは、皆さんの作品を発表するコーナーです
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この度、エッセー「あっちゃん航海記」を投稿いただけることになりました
皆さん、☆その１は如何だったでしょうか
この後どのような展開が待っているのでしょうか？
楽しみですね！
「あっちゃん航海記」は毎週日曜日に掲載させていただきます
どうぞ、次号をご期待ください