桜の木。

我が家は小高い丘の上にある。
そこまで緩い坂がある。
その坂のたもとに一本の大きな桜の木がある。ソメイヨシノだ。
そして道を挟んで「馬頭観音」の碑と小さな馬頭観音のお地蔵様が立っている。
近所の人だろうか？時々野花が手向けてある。
昔の人が馬を引いてこの道を往来したのだろう…
桜の木の樹齢は不明だが、もしその時代からある木だったとしたら…
往時の人々を見守っていたかも？
人々は馬を繋ぎ一息ついて休憩していたのかも？？
などと想像してみる事がある。

今でも毎年綺麗の咲いて、買い物や駅へ向かう私の癒しの桜だ。

今買い物に行って来た。
坂道を下って颯爽と自転車で。風が心地よい。
そして坂を下る。
そしてその桜の前通る時に、トラックが止まっていてチェーンソーの大きな音がした。ええ？？と見ると桜の木が伐採されている最中だった…。

そんな…
もう来年はこの桜が見られないのか…
とても寂しい気持ちになった。
開発のためなのか？老木になって倒壊の恐れがあるのか？
理由は分からない。

ただ、もうあの桜が見れないことだけは事実。

3年前私が激動な状況に置かれ、毎日満身創痍だった春も、桜は見事に咲いてくれた。桜の花びらが風に舞って「桜吹雪」それは桜が私を応援してくれているようにも思えた。涙が出た。

そんな桜の木が伐採される。
悲しい…。