第10話 「同級生」
「カトラ!そもそもあくびが100回できたって一度しか効果ないの?」
アルバが聞くとカトラは「ずっと効果が続くし、使いやすくなる」と答えた。
集中するアルバはめまいがするよう目を閉じた。
消えたように感じ、ドアを通ってみる。
そのまま通路を歩くとルーカスをすり抜けた。
ルーカスは感じたように「アルバか?」と答える。
返事をしないまま、ルーカスの近くにいる。
ルーカスが気のせいだったように、アルバの部屋に行く。
もう一度ドアをすり抜けて自分の部屋に行く。
ルーカスはショットガンの手入れをし、ジーナは弓を綺麗にしている。
カトラはホワイトボードに書いている。
トウジキの子供、娘がさらわれたことを追加していた。
誰もアルバに気がついていない。
アルバが頭痛がおきるように目を閉じた。
姿が現れる。
そこにいた3人は、アルバが練習することが分かっていた。
カトラとルーカスは驚いていたが、ジーナは冷静だった。
カトラが「どうかな?操作はできる?」とアルバに聞く。
「何とか俺自身でできそうです」
アルバが答えると、ルーカスが「やっぱりさっきいたか」と苦笑いをする。
操作できるようになればあとは武器だな。
アルバが思っていると、カトラが言う。
「日光に当たっても同じことができるなら、第一関門突破だな」
外は天気がいい。
アルバが同じことをしていると、女の子がローバ研究所に入って行った。
構わず練習をしていたが気になって消えたまま、アルバの部屋に入る。
カトラがいなかったが、アルバの部屋でまた頭痛で姿を表す。
このままなら操作できると思っていた。
「カトラは?」とアルバがルーカスに聞く。
ルーカスは「みんなそれぞれ部屋に行く予定だったから、自室にいるんじゃ…」
そこまで答えるとカトラが現れて不思議そうにアルバに聞く。
「アルバ、この場所を誰かに教えたか?」
アルバが「まさか」と答える。
カトラは続けて「同級生って名乗っている少女がきた」
さっきの女の子か?と思ったが見覚えがない。
「いや、誰にも話してないないし、さっきの子かな?見たこともない」
不思議な話に「もう帰ったけどな」とカトラが言う。
アルバは疑問だったがカトラに「とりあえず操作できるようになったよ」
そう答えつつ、頭には疑問が残る。
「まあ、良かったな、まだ次に武器の練習が待ってるがね」とカトラが言う。
嬉しくもあったが、トウジキの子供のことが頭にあった。
あとは気がかりなこともある。
見たこともない同級生と名乗っている少女のことだった。