第9話 「狙われた少女」
カトラとアルバでショットガンを見ていると、トウジキが現れた。
トウジキはその姿とホワイトボードを見て一言。
「だいたいまとまったってことかな」
その言葉と同時に、アルバが手振りと言葉で言った。
「街中でショットガンはマズイし、そもそも使い方すら知らないんです!」
と興奮気味に言うと、ルーカスが言った。
「俺もジーナも使えるんだ。練習するしかない」
アルバはルーカスが弓を持っているのを見た。
「今まで練習してたの?弓も使う?ショットガンも?」
ルーカスは「弓は使えるようになるには時間がかかるが、ジーナは得意だ」と答えた。
トウジキはカトラに練習を始めるように伝えてさって行こうとする。
アルバが止めて「トウジキさん、そこまでの相手なんですか?」と質問した。
トウジキはアルバを見て「そうだ」とだけ答えて「また来るよ。あとはカトラに聞いてくれ」とだけ残して去った。
カトラは「未知の相手だが狙ってくる。アルバをね。使い方はルーカスに聞いてくれ」
ルーカスは練習場があることを告げて、ジーナと一緒にアルバを連れて行った。
途中でアルバがルーカスに「いつ覚えたの?」と聞く。
ルーカスとジーナは顔を見合わせて「半年くらい前かなぁ…いや1年前かも」と言う。
ルーカスは続けて「ジーナの弓は3年くらい前だが」と答える。
見たこともないショットガンを平気に持っているルーカスがある意味怖い。
アルバが練習場に着くと、カトラが走ってきてテレビをつけた。
練習場の片隅にテレビやモニターがある。
「アル…バ、アル…バ」
今度は姿を半分表しているが問題は手の中だった。
少女が抱えられている。
聞こえないのは分かっていたが、咄嗟にアルバが叫ぶ。
「やめろ!」
警察にも囲まれている。
少女に銃口が向けられてとき、警察官が飛びかかった。
銃声が響く。
「おい!」
放心状態のアルバにルーカスが声をかける。
「あの…子は?」
テレビには字幕で警察官が撃たれて少女が行方不明となっていた。
ジーナが冷静に話す。
「あの子…トウジキさんの子供」
アルバは心に決めた。
どうせここまできたらやるしかない。
ルーカスに告げる。
「すぐは無理かもしれないけど、ショットガンの使い方を教えて」
ルーカスは、もちろんと言葉に出さず胸を叩いて頷く。
アルバは戦うべきだと改めて思った。