第30話 「死海に潜む罠」
「バカ兄貴は嘘つきだ!」
アル・レレン艦長は守里を含め、ララたちにも無線で伝言を伝えた。
ララの反応にカンナが腕を組んで頷く。
守里たちには見えていなかったが、想像ができるほどため息が聞こえた。
セイナはある意見をアル・レレン艦長に話すことにした。
黙って聞いていたのはアル・レレン艦長と守里、ベラーナと麻生だった。
リリアンは広報のライと話し込んでいる。
リリアンが駆けつけ、アル・レレン艦長に伝える。
準備はできていた。
アル・レレン艦長はクルーに向けて告げる。
「ミサイル発射準備」
どこに対象があるか分からないまま、ミサイルを発射した。
同時に守里のGビャクヤとベラーナ機が発進する。
アル・レレン艦長が睨んだ通り、レーダーに敵機の反応があった。
ジャイワナーゾに違いない。
「アゼラの戦力は分からない!気をつけろ!」
敵機はジャイワナーゾ1機。
守里とベラーナがミサイルを発射する。
動きが早いことで、誰もがアストラーダと分かった。
「気付くと思ったよ。単純すぎたかな?」
ジャイワナーゾからアストラーダの声がした。
「正直に言うよ。アゼラの戦力を甘く見ないほうが良いってさ!」
ジャイワナーゾが守里に向かってサーベルで攻撃をしてくる。
守里は必死になって言った。
「ど、どれだけの戦力だって言うのさ」
アストラーダの答えに動じなかった。
「マイールは生きている!戦力はさ!ゲラザロナを新型にしたって言えば分かるかな!」
交戦しながら会話をしているとベラーナがきた。
「行くぞ!ベラリノ攻撃だぜ!」
ベラーナと同時に守里がGV(ジーヴィー)を放つ。
残像が残った中でもジャイワナーゾは動じない。
瞬間的な出来事だった。
ジャイワナーゾが一瞬消えたように見えた。
すぐに現れるとベラーナ機を攻撃する。
「離れろよ!」
ベラーナが叫んだ。
ベラーナ機と同時にGビャクヤが後退した時だった。
シークルレーザー砲が放たれる。
ジャイワナーゾの両足に当たり逃げて行く。
シークル艦は攻撃をやめて、罠をかけた作戦は成功したことを誰もが感じていた。
恐らくシークル艦には気づいていない。
おびき出すことには成功し、ゲラザロナが強化されていることを知った。
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