きりかぶMANIA

旅の切り株カタログ

フロンティアな景色の切り株

2011-12-02 22:02:01 | 森の切り株
森の木は大きい。
家の回りにあるものとは比べ物にならないくらい。
街中で大きな木があるとしたら大きな施設…公園や学校くらいなものだろう。
木の上の小鳥たちが、さも当たり前のように私たちの届かない視界を謳歌している。

森の景色は木々が作る。
不恰好な山肌をやわらかく着飾らせて威厳ある姿にするのだ。

1枚の葉 1本の枝
その小さな他愛のないもので森は満たされていく。
命がはぐくまれ 命が通り過ぎていく

人は海から来たものを祖としているので体内に「海」を持つのだそうだ。
海から陸へ上がった命は、やがて森を拠りどころとしてきたとも思う。
なぜならば森の木々のざわめきに海を感じることがあるからだ。

その身の大半を失った森の折れ木。
朽ちかけて、やがて土に返ろうとしている。
人の目にも見えるサイクルで命のドラマが繰り返されていく。
そんな景色も限りないほど見た。
それらひとつひとつを気持ちでは認識しなかったとしても
目にも心にもとどめてきたのだと思う。

そしてこれからも
それは繰り返されていく。
私の生まれる前から そして私の後にもずーっとね。

大地も心も耕すことで肥よくになる。
森の木もまた大地を耕していたのだ。

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