先日、お仕事の準備の帰り。
天気が良く、久しぶりのポカポカ陽気に。
兎角、朝日が出る前に出勤、戻ってくるのは日が落ちてから。
日差しを受けてないというわけではないが、全く余裕が無いわけで、なんとなく気持ち良くてほわんとした。それだけの事。
原付をプルプル言わせて、実家への坂道を左に折れようとしていたとき、大きな桜の木がほんの少し目に入った。
カーブのところにある、うどん屋さんの横道からそこに入れるらしいと判り、大きな荷物を載せたまま原付を突っ込んでみた。
大きな桜の木がいくつか植わっていた。
そこに桜があるというのは前々から知っていたが、そこが思ったより狭くて、面積いっぱいに枝を茂らせた大木があるとは気が付きもしなかった。
後で気が付いたのだが、そこは古墳で、いつもは金網に囲まれた横を走り抜けていたわけだが、今回はたまたま違う道をみつけたみたい。
人のうちの庭先みたいな道路(笑)に、原付を止めて中に入ってみた。
その古墳群は、日頃から入ることが出来たらしい。こっちの道から上がってきて初めて知るw
ちょっと歩くと にゃんこさんに出会う。
余り綺麗な子ではないが、愛想は抜群。隣を犬が通過しようがお構いなし。
日向ぼっこに夢中…
「こんにちにゃ」と挨拶すると、ちょっと顔を上げて「こっちに来い」、としぐさされる。
ハイハイと近寄ると、今度はおなかをゴロンとだして、なでなでしろという。
ハイハイ、撫でさせていただきます。
一頻り撫でてやると満足したのか今度はうたた寝。
あ、はい、そうですか…(しょんぼり)
ネコさまをそのままにして、古墳群の中へ。
真っ青な空に、消えてしまいそうな桜色。
零れんばかりに咲く花で、日が翳っているようにみえます。
どうして、こんなに咲くの?と問いかけたいばかりの咲きっぷり。
僅か一週間ほどの為に、この子達は、一年かけて花をつけるのです。
ふと 視線を感じて振り向くと、赤い乗用車が止まっていて…
初老の男性がこちらにカメラを向けていました。
正直、自分の時間が邪魔されたような気がして…ムッとした顔をしたんだと思います…私はそこから立ち去りました。
すれ違い様、「ごめんなさい」と謝れ、初めてそこで自分が撮られた事に気が付きました。
さっきまで機嫌が良かったのに…
かなり…機嫌が悪くなりました…。
心の中を踏み荒らされた気分でした。
「…それ、消去して下さいよね」
何てKYな事をしてくれるんだろうと思いました…同時に悲しくなりました。
折角 彼らが優しくしてくれたのに。
あぁ、うっとおしい。ほっといてくれ。
死に行く様を被せてもいいじゃないか、それすら邪魔しないでくれ。
お前達の物差で、他人のどうこうを計るんじゃない。