ケセラケセラでランラララン♪

~あちらこちらで赤裸々ラン ミルキーにはまだ遠く~

北朝鮮ツアー17 中国編 はじまるはじまる

2013-09-24 21:57:09 | 北朝鮮
しかし。
しかし。
しかし。

小銭を手に取り颯爽と目的物を探すも。
公衆電話とやらが。
見つからない。。。

すでに8時を4分ほど過ぎてるし。
ここから移動して、公衆電話探している間にだ。
青い旗を先頭にした一団をだ。
見過ごすことに、なりかねんのだ。

どこまでも金太郎アメのように続く試練。
北朝鮮という道のり険しさに挫折しそうなる。

もうこうなったら。
やるしかない。

やるしかない。
やるしかない。
やるしかないよね。
スンさん。

駅の入り口のドアに向かって、
険しい顔で独り言をいう私を、
見知らぬ中国人が怪しげに見ていた。

そんなことはどうでもいい。
とにかく、スンさんに連絡を取るのだ。

周囲を見回すと、首から携帯電話を下げている
人のよさげそうな中国人のおっちゃんがいた。

「それ貸して!」と。
おっちゃんの携帯電話に手を伸ばそうとした瞬間、
右前方15メールほど先に、青い旗がヒラヒラと揺れているのが見えた。
両眼とやらを目いっぱい大きく広げると。
「丹東中国国際旅行社」と書いてある。

間違いない。
昨日、スンさんに連れていかれた旅行社だ。

青い旗をもった女性ガイドが私に向かって手を振っている。
申し込みの際に渡していた私の写真を見ていて、すぐに気づいてくれたらしい。

これが数々の試練を乗り越えてきて私へのご褒美なのか。
愛くるしくて可憐で、めちゃめちゃキュートな中国人美女が一歩一歩私に近づいてきた。
目が合うと天使のような笑顔で「Follow Me」と言った。


ありがとぉーーーーー。
ありがとぉーーーーー。
ありがとぉーーーーー。
もぅ、どこまでもついてイキマース♪

私は、ジャンインという名のガイドの女の子に一目惚れをしていた。


9時00分。
丹東発~新義州行きの列車は、ゆっくりと動き出した。

ついに北朝鮮ツアーが始まった。
歓喜と興奮の中で同時進行する、お腹の痛み具合に不安を感じつつ。。。


北朝鮮ツアー16 中国編 ブルーポイント

2013-09-23 19:29:11 | 北朝鮮

冷静という言葉から。
果てしなく遠い世界に飛ばされながらも。
私は脳内の軌道を懸命に戻した。

そして。
思い出した。

貰ってのだ。
集合場所の地図を。

ごめんよ。
スンさん。

ほんとうにごめんよ。
スンさん。

カバンの中が乱雑すぎて。
集合場所という名の地図が。
どこにあるのかワカランのだ。。。

こまった。
こまった。
こまったちゃん。

時計を見ると。
7時58分なのだ。

それでも必死さがし続けて、ようやく発見。
駅の入り口の前で待ってればいいのね。。。
ツアーガイドは青い旗を持ってます。
という、スンさんの言葉がよみがえる。

8時1分。
100mほどダッシュして入り口の前に辿りつく。
が、揚げパンを売っているおばさんに声をかけられるも、
ツアーに行くような人たちの姿はなし。
もちろん、青い旗も。。。


ようやく。
ようやく。
ここまできて。
ここまで。
目の前まで来ているのに。
更なる試練があるなんて。
なんという酷い仕打ちなのか。
「日本人いないから置いてきちゃった。てへっ。」
なのか。

しかし、だ。
電車の出発時間は9時。
それまでにだ。
まだ、57分(8時3分)ある。

そういえば。
昨日、スンさんから。
名刺も貰ってたのだ。
困った時のスンさん。
ありがとう。
今から電話すればいいんだね。
スン様!!

私の頭の中は、光り輝くスン様に包まれて。
ステキなメロディが、再び復活する気配を感じていた。



北朝鮮ツアー15 中国編 これが答えかぁー

2013-08-29 19:39:54 | 北朝鮮
ステキな陽射しに囲まれ。
心ときめく出発に向けた朝。

やったー♪
やったー♪
ヤッターマン♪♪
と、口ずさみながら、
昨日同様、朝7時に起床した。

歩いて5分で行ける丹東駅集合は8時だが。
そわそわ。
して。
落ち。
着かず。。
7時30分ホテル出発。

本当に歩いて5分で着いてしまい、7時35分到着。

駅前を見渡すと。
人、人、人。
は、たくさんいるが。
旅行社の人はいない。

やはり早く来すぎたか。。。
少し寂しいが、まぁそのうち来るさ。

なんて楽観的に考えつつタバコを一服。

7時40分。
もう一本吸えるな。

7時45分。
もう一本吸えるか。

7時50分。
立て続けにすい続けて気持ち悪い。

7時55分。
・・・。

誰も、、、
来る気配がない。。。

ひゃぁ。
ひゃぁー。
ひゃぁー。

ここにきて。
ここまできて。

あと、5分あるとはいぇ。
焦る。
汗る。
焦る💧💧💧

ふつう。
5分前には集まるんじゃないのか?
外国(中国フロム北朝鮮)に行くツアーなのだからさ。

「駅前の広場で待っていれば大丈夫ですよ」
昨日のスンさんの言葉が走馬灯のようにヨミガエル。

ひどい。
あんなに優しそうな笑顔で言ってたのに。

それにしてもさ。
駅前の広場、デカすぎるんですけど。。。

もはや私の頭の中からステキなメロディ♪♪は流れず。
体の至るところから、アブラ汗のみが流れ続けていた。



北朝鮮ツアー14 中国編 スタートライン

2013-08-25 22:01:36 | 北朝鮮
しばらく。。。
ハトが豆鉄砲状態だった私に。
スンさんから次のひと言が放たれた。

「でもですね。私の知ってる旅行会社ツアーあります。大丈夫です。」

大丈夫?
百人乗っても壊れないという物置のことか?

あまりのショックで私の頭の中は、
やっぱりイナバ。100人乗っても大丈夫♪
が、エンドレスでリフレインしていた。
そんな中、スンさんの背中を見ながら、その旅行会社に向かった。


着いた旅行社は、丹東駅の近くでホテルから歩いて10分ほどの場所にあった。

「今確認しますね。ここに座って待っててください。」と、
笑顔を振りまくスンさんに勧められたソファーに座るも。。。

確認して駄目だったら、どうすんのよ。
つうか。その前に、確認してなかったのかよ。
ごめんなさい、ダメでした。
てへっ。
などと言われたらどうしよう。
そう思えば思うほど。
喉がカラカラになり。
やっぱりイナバ。100人乗っても大丈夫♪
のトリコになっていった。

それから。。。
どれくらいの時間が経過しただろうか。
再び、笑顔で戻ってきたスンさん。

「大丈夫でした。明日行けます。よかったです。」

ほんまかいな♪
そうかいな♪
べんきょうしまっせ♪
引越のサカイ~♪♪

気が付くと。
私の頭の中では、違うフレーズの音楽が流れていた。




北朝鮮ツアー13 中国編  笑顔のセレナーデ

2013-07-18 22:31:50 | 北朝鮮

もしもし!!
メールで予約した。
ホニャララですが。
今、丹東のホテルにいます。

ツアーやりますよね。
やりますよね。。
やってくれますよねぇ。。。

しばらくの沈黙の後。。。
赤電話の受話器の向こう側から。。。
返ってきたのは。。。

「今からホテルに行く。ちょっと待っててね。」
という。
お答えだった。



ちょっと待っててね。
から、、、10分後。
北朝鮮ツアーの担当者であるスンさんとご対面。

ニコニコ笑顔のスンさんに。
思わず私も顔がほころんでしまう。
いろいろあったけど。
ようやくここまでの苦労も報われると。

しかし。
ニコニコ笑顔のスンさんが発したお言葉が。
私のほころんだお顔に強烈なパンチをくださった。


「あのですね。私の旅行会社は北朝鮮ツアーしてないです。」


えっぇっー。
スンさん。
と、やらーーーーーー。
ここまで来てなんたる殺生な発言をぉぉぉぉう!

確かに。
一週間ほど前から。。
金正日体調不安説。。。
が流れてたから。。。。
中止になる。。。。
可能性。。。。。
も。。。。。。
あった。。。。。。。



おーい♪
おーい♪
ハットリ君♪♪

誰だか!
知らない!!
ハットリ君!!!

別に誰でもいいんだ♪
ハットリ君♪

ポンポコポコリン♪
ハットリ君🎶🎶🎶


私の頭の中は。
どこまでも。。
クルクルと。。。

大連初日に財布をスラレタ(落とした)こと。
タックシーの運ちゃんとの緊迫したひととき。
ATMという名の融通の利かないマシーンとの戦い。

さかのぼって。
日本ではたらいていた日々。

小学生の時に。
教室で好きな女の子の前で。
ゲロリンしてしまったこと。

もーどーでもいいことまで。
クルクルと。。
回った。。。


しばらくの放心状態の後。
頭が正常モード化されつつある中で。
私は思った。


スンさんとやら。
アンタ。。。
それを言うために。
ちょっと待っててね。。。
したかったのか。。。。。。

それなら。
電話でさ。。
言えばさ。。。

いいじゃん。。。。
と。。。。。


そして。
いまだに。。。。。。
ニコニコ笑顔なんですけど。。。。。。

どうして?
なの??
スンさん???
と。
私は思った。。。。。。。

北朝鮮ツアー12 中国編  なにがでるかな×2

2013-06-10 22:30:00 | 北朝鮮
ソウ
イエバ

。。。


メールを送れば。
24時間監視してるのか。
私以外お客がいないのか。

速攻で。
カップラーメンができるより早く。
光のような速さでが返信あったのに。


最後の最後の。
最終確認で送った、
今から5日前のメール。。。

その。
最後のメールだけは、
返事がなかったのだ。


「一人部屋の料金を900元→600元に負けて貰えませんか?」
という。

ちょっとばかし。
貧乏人の卑しさとやらを。
スプーン2匙ほど詰め込んでしまった、、、
メールの返事が。。。

しかも。
だ。

返事が来ないのをいいことに。
調子に乗って。
3回も送ってしまったのだ。。。

ディスカウント!
ディスカウント!
ディカウンンンント!
ぷり~ず♪♪♪
などと。。。




しかしだ。
しかし、
しかし、
しかし、
しかしなのだ。

かなり調子に乗りすぎた。
とはいえ。

それでも。
私は。
あのとき。

とりあえず。
シマウマを狙うライオンよりはだ。
たぶん。
冷静で。

メールの返信とやらが来ないからと。
ツアー会社に電話してみたのだ。

そこで。
「600元大丈夫よ。」
と、確認したのだ。

ノイズ混じりの国際電話から聞こえる。
ちょっぴり聞き取りにくくて。
ココロボソイ哀愁に包まれた。

カタコトの日本語だったけど。。。


ふたたび。
「ここに電話して」
と。
受付で鼻をほじり始めたオッチャンに催促すると。

憐れみに満ちた視線を私に寄越しつつ電話をかけてくれた。

異国での孤独感に包まれた長いコール音の後。
ようやくツアー会社に繋がった。


つづく




北朝鮮ツアー11 中国編 溶け始めたアイスクリーム

2011-09-05 00:15:07 | 北朝鮮
脳内常夏ハワイ。
リゾートウキウキ気分でホテルに戻った私。
しかし、そんな私に叩きつけられたのは、
受付のおっちゃんからの無慈悲な一言だった。

中国語会話集を見せながら、
「ここに電話お願い。明日から行く北朝鮮ツアーの会社」と伝えると、
手を振りながら思いもよらぬお答えが返ってきた。

「メイヨ(ないよ)。北朝鮮ツアーは、もうやってないよ。」

えぇっーーー。
なんですと。
なんてこと言うとですと。

ようやく。
ようやく。
現金ゲットして。
つい先程までだ。
常夏ロマンチィック街道(勝手に命名)を。
スキップ♪
スキップ♪♪
ランランラン♪♪♪
してきた。

ランランラン♪♪♪
してきた。

ランランラン♪♪♪
してきた。

私の気持ちは。。。
どうなるとですとぉぉぉぉぉぉぉおおおおお。
もう純真爛漫で無垢だった。
あの常夏には帰れないんですかと。

ウキウキウキウキウッキッキー♪
私はおサルよ♪
ウッキッキー♪
かごやのおサルよ♪
ウッキッキー♪
トコナツ、トコナツ、ココナッツ♪
ハワイでワイハでワッハッハー♪
ロマロマロマロマ♪
ロマンチック♪
街道どっかに♪
ウキキキキー♪


再び超混乱で壊れかけの頭の中で。
必死に思考回路を手繰り寄せると。
確かに・・・。
思い当たらないでもないことを思い出した。
のだった。


つづく。

北朝鮮ツアー10 中国編 伸るか反るか

2011-09-03 20:37:42 | 北朝鮮
さてさてさて。
押すか引くか。
押すのか引くのか。
いざ、勝負。

まぁ、ATMのボタンだから押すしかないんだけどね。

「どんと来い! いや、どんと来て。とくかく出てきて、お金。お願い。」
と、我が子を目前としていきむ母親のように願いつつ、ボタンをプッシュ!!



結果。


おぎゃあー。


男か女かわからないけど。
おかまかもしれないけど。
そんなこともうどうでもいいけど。

ツアー代金。
ようやく。
ようやく。
ゲット。。。
興奮しまくりで、思わず鼻水が。。。

一応書いておくと。
他人様のお金じゃなく。
もちろん私のお金です。

この喜びを誰かと分かち合いたくて。
分かち合いたくて。
分かち合いたくて。


警備員のおっちゃんに「ニカッ」と、微笑むと。
更に不審者に対する厳しい視線を頂戴(ちょうだい)しましたが。。。


とにかく。
とにかく。
中国着いての2日間で。
時間に直すと20時間くらいで。

財布無くすわ。
ATMでヒヤヒヤするわ。
でしたが。

ようやく。
ようやく。
これで、北朝鮮に行ける!

そして。
メールで予約した北朝鮮ツアーの件をツアー会社に電話すれば良いハズ。

しかし。
しかし。
しかし。

スキップしながらホテルまでの歩いて5分ほどの距離を戻ると。
信じられない展開が待ち受けているとは。
このとき有頂天だった私は知るはずもなかった。

つづく。



北朝鮮ツアー9 中国編 立ち往生

2011-09-02 07:07:52 | 北朝鮮
ATMに到着すると昨晩見かけなかったものが。
なんと、警備員のおじさんが見張りのように張り付いていた。

別に悪いことをするわけではないのだが、なんとなく緊張する。

意を決してATMの前に近づくと。
頭の中でイロイロな考えが渦めいた。

半分冗談とはいえ、
「他人様のお金がを間違って引き出してしまったらありがたくいただく!」
なんて考えたバチが当たったらどうしよう。

もし、現金ゲットができなかったら。
このまま大連に戻って、帰りの飛行機に乗るまでの10日間を1日2000円生活する。
まぁ、東野圭吾の白夜行という800ページ超えの文庫本もあるし大丈夫か。
いや、それは悲しすぎる。


じゃあ、丹東のツアー会社の人がツアー代金立て替えてくれないかな。
でも、多分無理だろうなぁ。
つたない日本語と中国語のメールと一回だけの電話のやり取りしかしてないし。
しかも。
メールのやり取りだけって、口約束よりも軽そうだし。
しかも、しかも。
返すあてのわからない日本人だし。


つうか、今日もお金が引き出せずで、もし俺がこのままバックレたらどうなんのかな?
どうしようかな。やっぱりこのままバックレるしかないのか。
でも、やだなあ。こんな直前手前まで来て中止なんて。
それに、パスポートもメール経由とはいえ送っちゃったし。
ものすっごく激怒されて国際指名手配とかされてもやだし。
やっぱり、土下座してでも立て替えてもらおう。
こういう時こそ、日中友好条約というものだろう。

ふむふむ。
ふむふむ。
ふむふむふむ。

タクシーでは期待を裏切れたが。。。


そんなことを考えながらATMの前に佇(たたず)んでいる私に寄越されたのは、
怪しい者が見つめる極めて警戒した警備員のおじさんの視線だった。。。

北朝鮮ツアー8 中国編 バナナの教え

2011-08-29 22:41:41 | 北朝鮮
ツアー代金をゲットすべくATMに向かう途中。
少し小腹がすいたことに気付いた。

タイミングよく
売りのおばちゃんと会い、バナナを2房買った。
そして、これまたタイミングよく
すぐ近くに公園があった。
そして、そして。
またまたタイミングよく
ベンチも発見した。
つうか。 
公園にベンチがあるのは普通ですな。。。

まだ8時まで20分ほどの余裕があり。
ベンチでバナナをかじっていると。
平均年齢70歳超えと思われるご老人たちが太極拳をしていた、
思わず、「バナナは万国共通でおいしいな」なんて感心しながら見入ってしまった。

あまりにのんびりした太極拳の動きに。
こっちの気分までスローモーになり。
「あぁ、なんて平和な朝なんだろー。」と考えていたら、
バナナの皮を、おもいっきりかじっていた。
・・・。
苦い。


そして。
バナナの皮の苦さで現実に戻された。

「北朝鮮ツアーは明日。丹東駅集合は朝8時。あんま関係ないけどATMも8時開始。
 つまり、今日現金ゲットできなければ北朝鮮手前で直前まで来て中止!!」

バナナの皮よありがとう。
口からバナナの皮の半切れを吐き出すと、再びATMへ向かった。