伸びているテイクアウト市場に「顔」を作ると売上構成が変わる

先日あるご支援先でオープンしたカツ丼専門店が面白い動きをしている。


行政人口１１万人ほどの田舎町であるが、この会社としては外食７店舗目、カツ丼専門店は２号店目である。


オープン景気もあるのだろうが月商９００万弱の動き。


カツ丼を５００円で販売するいわゆるファーストフード業態である。


今回は売り場面積が少し広めの物件であったこともあり、
１号店とは異なって「お弁当・お惣菜　お持ち帰りコーナー」という文字を店頭間口の３０％くらいを使って訴求した。


これによって、１号店はテイクアウト比率が２０％程度だったのに対し、２号店目はテイクアウト比率が４０％程度にまで上昇した。


このチャレンジは食マーケットで伸びている二つの市場（ファーストフードとテイクアウト）に股をかけた形になる。



別のご支援先では先月末、郊外型の持ち帰り専門店をオープンさせた。


ロードサイド立地で建坪８坪の物件を活用した形になるが、主力商品は「焼鳥」と「唐揚げ」である。


唐揚げのテイクアウト専門店は多店舗化する会社がだいぶ増えたが、郊外立地での専門店は一部の特殊な地域を除いてまだあまりない。


このお店では利用動機の幅を広げるために「唐揚げ」に加えて「焼鳥」を付加した顔を作った。


焼鳥は１００円均一。専門店の顔を作るためにガラス越しにはなるが焼き台を実演訴求している。


新業態になるため、まだまだ修正ポイントは多いが、一切開店販促は打ってないにも関わらず、計画以上の売上で推移している。


この業態のポイントは「利便性」と「専門店らしさ」の融合であるが、いずれにしても、伸びているテイクアウト市場を狙った業態開発である。



いまわれわれの部署で高単価宅配弁当の付加を提案するメンバーが全国各地でその提案をしているが、
外食店舗には今後、テイクアウトやデリバリーといった「顔」を付加し、成長市場にしっかりと「顔」を作っていくことがひとつの成長戦略になることは確かのように思う。


ぜひ、今後の業態開発においては成長市場である「テイクアウト」の顔をつけるという視点を検討いただければと思います。