あだゆめ/スガシカオ
部屋の中 じっとうずくまって
暗闇に目を凝らしていると
隣の部屋で誰かが ほら
君をのぞいている
部屋の中 テレビもつけずに
真夜中に耳をすませていると
どこかでまた誰かが
君を裏切ろうとしている
君のユメまでいつのまにか
食べ尽くそうとしている
ぼくらはどんなふうに
明日を探せばいい?
いつもうつむいてばかりじゃ
もういられないし
君の部屋にどんな
灯りをともせばいい?
自分の足元さえも
おぼつかないくせに
地下鉄の人であふれるホーム
すぐ後ろ気配を感じると
知らない誰かが君の後を
ずっとついてきてる
長い警笛がいつまでも
耳に残っている
ぼくらはどんなふうに
ユメを見ればいい?
いつもためらってばかりじゃ
もういられないし
誰かじゃなくてぼくが
君にできること
不貞腐れた 毎日じゃ
見つからないけど
夜と朝とが
入れかわる一瞬にだけ
ぼくらにフシギな力が
やどるという 必ず
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