ある牛飼いがものがたる

牛乳を搾っている女の徒然ブログです。

おいでよ……どうぶつの森…

2024-11-14 20:49:00 | 日記
こんばんは!

みなさんお元気ですか?私はたった今10連勤が終わり、精神は大丈夫ですがめまいがひどいです。

あまり10連勤なんてするもんじゃないですね。


今日は、

「おいでよどうぶつの森」の話をします。

おいでよどうぶつの森!?!?!?!?

はい・覚えていますか。(愛・覚えていますか)





「おいでよ どうぶつの森」とは、任天堂が出したDS専用ソフト。

何年前だと思います?

2005年発売ですって。嘘??

私と同年代の人達ならわかると思いますが、「どうぶつの森」はこの後いくつかシリーズで出ていますね。

Wii専用ソフトの「街へいこうよ どうぶつの森」

3DS専用ソフトの「とびだせ どうぶつの森」

Nintendo Switch専用ソフトの「あつまれ どうぶつの森」。

そのどれをもスルーし、「おいでよ どうぶつの森」です。

そう、私はこれしか持っていないんです。これが私の青春です。すべてです。


最近の私はですね、10連勤への虚無を紛らわせるため、どうぶつの森を毎日コツコツと行う日々。

どうぶつの森のゲーム性をご存知ない方のためにお話をしておくと、
「村に住んでいる住人たちと仲良くする」「虫や魚を捕まえて売る」
というほんわかゲームと思いきや、

「集めた金でローンを返し、返した瞬間許可なく強制的に家を広げられ、またローンに追われる」という恐ろしいゲーム。

ふと思ったけど、今の生活と一体何が違うのか?いや、考えるのはやめやしょう。



一番大好きな住民がこの「メリヤス」という羊のキャラクター。



↑こちらは「あつまれ どうぶつの森」の紹介カード。

かわい〜〜〜〜!!!
この子のことを姉と私は溺愛し、全てを貢ぎ、写真をもらうほどまで仲良くなりました。

そして11月11日、ゲームを始めると家の前にメリヤスが!

「おもおもさん!お誕生日おめでとうございます!」

そういえば誕生日でした、姉の。

ああ、私の誕生日じゃないんだ。そうだ。

「二人でやれば効率いいんじゃない?」と言われ、一人しかキャラを作らなかったんだ。しかもキャラメイクも誕生日も姉が設定したんだった。姉ってそういう人だった。

どうぶつの森は大切なことを思い出させてくれます。




ありがとうメリヤス。愛してるよ。

しかし数日後、メリヤスは村を出て行きました。

そうだった。大切な存在は気がついたらいなくなるんだった。

どうぶつの森は大切なことを思い出させてくれます。

そしてこのブログを作るため、メリヤスからもらった最後の手紙の写真を撮ろうと3DSを起動したところ、



3DSがうんともすんとも言わなくなりました。

もうすべておしまいです。


それでは。


ギャーーー!搾乳ってかなり大変

2024-10-01 10:45:00 | 日記
こんにちは!

最近はとんと秋になってきましたね。気がつけば今年も終わっちゃって、そりゃ人生ってたぶんいつか終わりますわな!というのが身に迫ってきました!



今日のお話は

搾乳の話!

どうやら、とうとう仕事の話をするらしいです。
いや、今までも仕事の話してたんだけど。

搾乳は我々乳牛酪農のど真ん中の仕事。一日に二回行われるため、業務時間のほとんどがこの作業。ちなみに、次に長いのは「獣医待ち」の時間です。如何なものか。

私の会社では、搾乳を朝5時からと、夕方4時から行なっています。

なお、私がいつも行なっている搾乳方法は「パラレルパーラー」というもの。

オリオンさんのページから引用。こんな感じです。





私の会社にあるパーラーは、「一列10頭×二列」なので、一回に20頭はいります。

この20頭にミルカーという機械をつけて、バーッと搾乳するわけですが、一筋縄ではいきません。

シンプルに手順を説明すると

①牛がパーラーに入る
②乳頭を消毒する
③水で洗いながら前搾り(五回ほど搾る。乳房炎になっていないか、異常はないかの確認や、刺激を与えて牛乳を出やすくするなどの意味がある)をする
④タオルで乳頭を拭く
⑤ミルカーをつける
⑥搾乳が終わったらミルカーを外し、消毒する
⑦一列(10頭)が終わったらパーラーから出す

これを大体2〜3人で繰り返すわけですな。

しかし、生き物ですからトラブルはつきもの。

①牛がパーラーに入る

↑入らない!!!!!!!

頑固な牛、臆病な牛、牛にも性格があります。
「1番最初はちょっと嫌だモ〜ね」
「全部の牛が入った後に入りたいモウ」
と、いう性格。

そういう性格を記憶して、

「この牛は1番に入らない」や、
「この牛は大体搾乳三回目の右列にしか入らない」

などを叩き込み、しかるべき牛を選んでパーラーに追い込んでいます。


⑤ミルカーをつける

次はこれについて。
基本的には端と端から真ん中に向かって搾乳していきます。

しかし、この一列(10頭)の中に、「異様に搾乳時間が長い(乳量が多い、乳の出が悪い、ミルカーをよく蹴り落としてしまう等)」ような牛がいたらどうなるでしょう?

それがもしも真ん中にいて、最後にミルカーをつけられてしまったらどうなるでしょう?

そう。全体の搾乳時間、拘束時間が長くなってしまうのです。

私の感覚として、搾乳時間が1番短い牛で大体2分

1番長い牛で15分ほどかかります

搾乳時間がかかる牛に、最後にミルカーをつけてしまうと、そこに入っている10頭の拘束時間が長くなり、パーラー作業の時間も長くなってしまうということになります。

そうならないように、私たちは皆「搾乳時間が長い牛を全て暗記」しています。

また、「搾乳時間がどの程度長いのか」のランクも大体頭の中に構築しているので、

「長い牛が同時に何頭も入った場合、どの牛からミルカーを付けるべきか」を各自で考えて動いています。

これの思考はおそらく「②乳頭の消毒」のあたりで、パーラーに入ってきた牛の番号を見て確認していますが、

それだけでは不十分なので、先ほど説明したような牛の性格を鑑みて、

「この搾乳は◯回目だから、△番(牛の番号)がパーラーに入ってきそうだな」という予想をしたり、シンプルに牛の顔、色、乳頭の形などで数字を見るよりも早く判断していたりします。

つまりとにかく、「どの牛がどういう性格で、搾乳時間はどれくらいなのか」を全て覚えているわけです。

それに加えて、

「この牛は右前の乳房に搾り残しが多いから、洗濯バサミをこう付けると効率が良い
とか、
「この牛は左後ろが1番早く搾り終えるから、キャップ(ミルカーそれぞれに蓋をするもの)をつけて乳房に負担をかけないようにしよう
「この牛はこの前右前が乳房炎になったから、気をつけて搾ろう」
「この牛はかなりおばあちゃんだし分娩直後から、搾りすぎないようにしよう(低カルシウムにならないように)」
「この牛は身体が大きくて入らないからバーをあげよう」

とかも一頭一頭覚えています。
かなり頭フル回転です。

また、危ないのが「乳量の低下」。

いつもより乳量が出ていない、というのは、牛からのなんらかのサインなんです。

果たしてなぜなのか?それについてはこういう風に考えます。

・乾乳?(分娩が近いから?)
・発情している?(周期に合っているか?)
・乳房炎?(牛乳に異常はないか?乳房が固くないか?)
・餌が食べれていないから?(内臓が悪いのか?それとも足が痛いのか?歩き方は変じゃないか?)

一つ一つ可能性を潰して、場合によっては獣医さんに見せます。



しかし、頭だけでは終わらない搾乳。

パーラーに入らない牛を力づくで押し込んだり、ミルカーをつけるために肘などで思い切り足を押したり(※ホルスタインの重量は約600キロ)

というかそもそもパーラーの作業時間は片付けも含めると二時間半ぐらい。その間ずっと歩き回りつつ牛を相手しているので、結構疲れます。

そして何より…

パーラーで作業をすると、目の前に牛のヒヅメ、乳がありますね。

つまり、言いたいことはわかるな…?

そう。ミルカーはよく蹴り落とされます。
それどころか腕とか肘とか指とかもよく蹴られます。

そして…何より、目の前に糞と尿が落ちてくるんですね。

ブババババと放尿、脱糞、人間にできることなどなく、毎秒汚れます。
よく「あー、うんこが目に入った」とか言ってます。大体このせいです。

あと牛って尻尾をバシバシするんですよね。
消毒→前搾り→ミルカーをつけるの間に尻尾をバシバシバシバシィってされるので、顔中うんことしっこまみれになります。ダハハ 

こういうとき「今私に人間たる場所はあるだろうか?」と思ったりします。あるよ。汚れなき脳が。

そして、特筆すべきなのが、「この作業を2〜3人で行なっている」ということ。

「他の人が何の作業をしているのか?」「どこまで前搾りを行なっているか?」「×番がパーラーに入ったからその牛を搾っているんだな、じゃあこっちに行こう」

など、とにかく自分以外の誰が何をしているのかを認識し続けないと、パーラーが上手く回らないんです。

これを、今搾っているのが130頭ですから、13列繰り返します。

つまり、130頭の記憶と、体力で搾乳をしています。


これを毎日毎日繰り返し牛乳を作り続けています。
誇れる仕事に違いないのですが、休みも無い上賃金も低いのが現状。
体力仕事なのに、体力を回復させる暇がない…

また、今年四月にはこのようなニュースもありました。
前静岡県知事が静岡県の新規採用職員に対して行なった訓示に、職業差別的な言葉が含まれている、というニュースです。
川勝知事の訓示全文 静岡県の新規採用職員へ「県庁はシンクタンク」:朝日新聞デジタル

川勝知事の訓示全文 静岡県の新規採用職員へ「県庁はシンクタンク」:朝日新聞デジタル

 静岡県の川勝平太知事(75)が1日に県庁であった新規採用職員に対する訓示で、特定の職業に携わる人などへの差別とも受け止められかねない発言をした。訓示の全文は以下の...

朝日新聞デジタル

 
以下引用。

>毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいはモノを作ったりとかということと違って、基本的に皆様方は頭脳・知性の高い方たちです。ですから、それを磨く必要がありますね。

頭を使わない仕事など存在しません。毎日毎日知能と体力を削って、日本の食を支える人間が、少なくとも下に見られて良いはずがない。

ただ。それを叫んだところで、こういう考えの人は少なからず存在する。

だから、どうか、このブログを読む人だけは、わかってほしいのです。

勉強したり、仕事したり、毎日不安になりながらも一生懸命頑張っている皆と地続きのどこかで、

同じように、不安になりながらも、一生懸命働いて、日本の食を支えている人が確かにいるということを。

牛乳って美味しいですよ。
飲んでね。


それではまたいつか!

ひとりでできるもん! 22歳独身女の焼肉編 

2024-07-24 20:34:00 | 日記

みなさんこんにちは。

私の車は車線からはみ出したことを警告する機能がついているのですが、車線のど真ん中を走っていても「ビビビ‼️(はみ出してんぞ‼️)」と言ってくるので、その度に「オイオイオ〜イ‼️どこがやね〜ん‼笑☝️😆」とツッコんでいます。やっぱりひとりって寂しいですね。

とはいえ、ひとりとは寂しいだけのものではありません。何を食べても、どこへ行ってもいい。自分との約束が果たされずとも、それもまた一興なのです。

そう、何を隠そうわたくし……


家で一人焼肉をしでかしました!!!

今日はそんなお話です。


9連勤を終え、へとへとな私はこう思いました。

「肉…肉が食いてえよぉ…」

できれば焼いた肉を。ほら、生は無理だからさ。

ということで、焼肉屋にでも行こうかしらと、1時間車を走らせてある町へ行こうとしていたのですが(筆者注:一番近い焼肉屋は車で1時間、大手チェーンともなると車で2時間かかる)

雨の降りしきる車外を見て思いました。

「いや、もう家でやればいいんじゃね?」



そう、焼肉屋で食う肉は高い。確かに掃除もしなくていいし、処理も楽だし、炭火とか網とかは店ならではだけど。

なんてったって(生活を続けることはできるけれど、それと並行して好きなことを謳歌するために十分なほどの)金が無い!

贅沢はまだ味方陣営に来ないので、質素倹約ときどき爆食がスローガンの私。

ということで、急遽目的地を変え、隣町のスーパーへ。

ここで肉を買い込み、ギュウゥンと直帰!




すんげーー雨。

そういえば、ひとりで肉を焼くのはこいつ。





外で肉を食うつもりだったので「油が跳ねても大丈夫」な色合いの服を着ています。

こんな服では満足に肉を焼けねぇよなあ!






着替えました。私の普段着兼仕事着です。私はこれで出社しています。いいだろ別に。文句があるなら市役所に言ってくれ。


さあ、いっちょ焼いたりますか。

今回焼かれるのはこいつらだ!!



さすがにちょっと多い気がするので、半分ずつ焼きます。大学を卒業して、こういう調整をできるようになりました。自分のためだけの冷蔵庫がある生活は、「置いておく」ができるのでありがたいです。


肉を焼いている間いろいろなことを考えていました。

もう7月かい、とか。

休日に雨降ると「うわ〜」って思うけど、実際仕事の時雨降ってるとより最悪だから降るなら休日の方がいいんだよな、とか。

そういえば高校のとき友達と焼肉に行くのが楽しかったけど、あれすんごい贅沢だったな、とか。

そんなことより二連休が欲しいな、とか。

ぐるぐる考えていたら、焼けました!



うっひょ〜〜〜!

ご飯はまだ炊けてないですが、待ちきれないので食べちゃいましょう!

いっただきま〜〜〜す!





ウマ〜〜〜〜〜〜〜!!!


🐎<呼んだか?


失礼しました。馬が大急ぎで駆けつけてくるぐらいの大声が出てしまいました。


うん、最高。

ちなみに、肉に合わせるのは「焼肉のタレ」「柚子胡椒」「クレイジーソルト」の3種類。



や〜っぱ柚子胡椒好きだな。


さて、ご飯が炊けました。



こんなの、こんなのやないですか……

一心不乱に食べてたら、2合くらいをあっという間にかき込んでしまいました。

最高。

***


さて、お腹がぽんぽんになってきました。

うーん、最高。幸せ。

食べきれなかった肉は冷蔵庫に入れりゃ明日の昼休憩の時間に食べられるってわけよ。

そして久しぶりに牛肉も食べました。牛様、いつもありがとう。


数少ない休みの日、なんとかして楽しもうとすると外に出がちですが、家で目一杯遊ぶのもいいですよね。


でも次は、誰かとご飯が食べたいね。

一句も詠めたので、今日はおしまいです。


それでは。



スペシャルサンクス:おばあちゃん、あっちゃん 

「物価が高い!?これで肉食え!」とお金をくださいました!肉食いました!ありがとうございます!!!!✌️


「ホタテ 仕事の合間 レシピ」

2024-07-17 19:29:00 | 日記

みなさんこんにちは。

相変わらず、家の回線が弱すぎて困っています!

家の中にはWi-Fiが飛んでいるのですが、なぜか家の外の方が回線が強く、ネットにつながりやすいです。

そのため、家の中でネットに繋がらないときは基本スマホを一旦放置しています。

もしくは、どうしても今すぐにネットに繋ぎたいときは、仕方なく窓から手を出して回線を捕まえています。

私はこの状況を「逆ディストピア」と呼んでいます。誰か、私をこのディストピアから救い出してくれ。


さて、みなさん、前回のブログは読んでいただけたでしょうか。

そう!激務の後にホタテを貰いましたね。






それでは、仕事の合間の2時間ほどの休憩時間で、ホタテを茹でていきましょう。

まずはホタテを剥きます。

https://www.cotogoto.jp/blog/2018/12/kihon_hotate_shitashori.html

こちらのサイトを参考に剥きました。意外と簡単。

剥き終わったら、茹でていきます。




茹でました。なんか……漂ってますね。

そして、盛り付けます。

この日の昼ごはんは、昔作ったハンバーグを解凍して焼いたものと、ホタテです。



どうですか。見たことないでしょう。こんな絵。

ホタテとハンバーグと白いご飯が同じ皿に乗っている歴史的瞬間です。

それでは、ホタテをマヨネーズと一緒にいただきます。





うん、おいしい。貝ひもってなんでこんなに美味しいんですかね。

ご馳走様です。

それでは、夕方の搾乳に向けて仮眠をとりましょう。zzz...

****


さて、夕方の搾乳が終え仕事がすべて終わったので、今度は昼のホタテどころではない量のホタテを剥いていきます。下処理をして冷凍しないと、どんどん腐っていくのでね。えらいなあ。私。

剥きます。


剥きます。



ひたすら剥きます。




剥けました。

剥くのにかかった時間は1時間ちょっとです。なんで仕事でずっと立ってんのに、家でもずっと立たなきゃいけないんでしょうか。

しかも、ホタテを剥いていたら先輩からのご飯のお誘いに気がつけませんでした。終わりです。

みなさんも、ホタテを剥きすぎて先輩からのご飯のお誘いを逃さないように気をつけてください。



それでは。


出産出産また出産

2024-07-07 20:42:00 | 日記
こんにちは!

「誰も読んどらんやろ!ブハハ!」と思いながら書いていたこのブログですが、

先日、意外と読んでいる人がいるとわかりました。

迂闊に滅多なこと書けなくなったな。
まあ書くけど。


さて、みなさん。出産、見てますか?私は見ています。

6月が出産の多い月だったので、今日は出産の話をしでかしてやりますよぉ。


ある日、出産を控えた牛達がいる牛舎の除糞をしていた際、私は思いました。

「この牛、産みそ〜…」


ここで!

いつでも使える!「産みそ〜」ポイント!

・乳が張っている
・膣から粘液が出ている

こうだったらまあ大体出産が近いです。


急いで先輩に報告。

私「この牛、産みそうじゃないすか?」
先輩「わ〜産みそ〜」

と、いうことでその牛を分娩房へ移動。

※分娩房【ぶんべんぼう】
出産を間近に控えた牛が入る牢。一箇所に二頭ぐらいずつ入る。酪農用語で最もボイスパーカッションに向いている言葉。

その後、その牛がいきんでいるのを横目に獣医さんと牛の診察をしていたのですが、

診察を終えた獣医さんが、何やらいきむ牛が気になるようで。

獣医さん「産まないねえ」
私「産まないっすね」
牛「ブモ〜」
獣医さん「ちょっと診るね」

そして、牛に手を突っ込んで一言、

獣医さん「逆子だね」
私「逆子」
獣医さん「しかも双子」
私「双子」

そして、術衣に着替えた獣医さんは出てきた足にバンドを取り付け始めました。

「引っ張るよ〜」

その姿を見て、私は思いました。

(これ!『動物のお医者さん』で見たやつだ!)

皆様ご存知かどうかわかりませんが、佐々木倫子先生の、北大獣医学部の学生達を描いた『動物のお医者さん』という漫画で、このようなシーンがあるんですね。

あの漫画で模型の子牛がボロボロになってたなぁ……と懐かしんでいるうちに、

獣医さんの尽力もあって無事双子がほかほかしながら誕生しました。よかったよかった。

そこから子牛のための環境を整えていたら、トータルで11時間労働になっていました。


で、翌日。

前日と同様除糞をしていた際、また「産みそ〜」な牛がいました。

それから少し時間が経ち、違う仕事ついでにその牛の様子を伺いに行ったところ。

「子牛の足が出てるぅア゛ーーーー!」

他の牛がわんさかいる場所で、今にも産まれそうになっているではないですか。

急いで上司に報告。

私「すみません、〇〇番、子牛の足出てます」
上司「うわあ」

そして速やかに移動させた後、自然分娩が難しそうだったので私も足を引っ張りました。

子牛がずるん、と産まれて、息をしているのを確認したとき、なんでかわかりませんが

「おはよう、これが世界だよ」

と思いました。良い言葉だったので、書き記しておきます。

そんなこんなで、子牛のための環境を整えて、仕事を終えたのは14時。
この日はトータルで12時間労働をしています。

二日連続で長めの勤務時間だったので、はよ帰ろ、と足を引きずりながら管理室に入った私。

そんな私を見て、場長の奥さんがゲンナリしながらこう言いました。


「ホタテ、いる?なんかたくさん押し付けられたから、持って帰って欲しいんだけど…」


次回!「ホタテ 仕事の合間に作れる レシピ」!


お楽しみに!!!!!(やけくそ)