売り場の脇には、ハタハタの入ったトロ箱が積まれ、
いつもは何種類もの鮮魚が並ぶ棚の半分はハタハタが占めている。
秋田産以外にも北海道・青森産が並ぶ。
スーパーなどで購入しなくても、八森や岩舘など五能線沿岸へ夜中から出かける者もいて
にわか漁師は、釣りなどでハタハタをクーラーをいっぱいにして帰ってくると、
隣近所・知人に届け、海の恵みを分かち合う。
ブリコを腹いっぱい詰めた♀はとてもいい値がつく、私は一山いくらの♂で十分、
塩・麹・米を三五八の割合で漬けてもよし、醤油や塩で下味をつけて焼き物に、
骨も気にならない唐揚げ、ひと手間加えピリッと南蛮漬け、冬至ユズを混ぜた酢漬け、
そして真打はしょつる貝焼き。
ハタハタは、焼いても煮ても、揚げても、鍋にしてもよし、
骨離れがよく淡白な味は絶品である。