濃淡庵製作の第四作目。
幾つかの偶然が重なって、それが切っ掛けとなり、急に思い立ち、描きかけの絵の仕上げに入った。
突然完成した満月の夜。
この絵に取り掛かったのは20年ほど前。
つまり、完成には20年以上の月日がかかっている。
とは言っても、20年間描き続けていたわけではない。
途中でほったらかしになっていただけ。
忘れていたわけではなく、思えば何かを待っていた気がする。
たいして描き込んだ作品でもなく、満を持して完成した、というとちょっとオーバーだが、実際にはそういうことになる。
とにかく、自分自身は思いのほか大満足している。
「流れるもののうしろから上方にそれは月した」
このタイトルの意味に気付いてもらえると、さらに満足。
「月は川の上に昇った」
(51.5㎝ ×36.5㎝ パネルに和紙張り アクリル)