地球上に生命が誕生するはるか昔、それは太陽に匹敵するほどの高熱を放つ地球だった頃、『月』は安定期を迎えていた。地球史で言うなら『白亜紀』。つまり『恐竜時代』。しかし、地上で暮らす生命は存在しなかった。それは『月』に与えられた資源と時間があまりにも少なすぎたためである。それでも、生物進化と小さな文明があった・・・・。そして、安定期の後半、つまり文明の末期。そこに存在していたのは界・門・網・目・科・属・種にはあてはまらない生命。地球上には存在しない生命。遺伝子一つ一つが記憶をもつ生命、遺伝子一つ一つが脳を持ち、少ない資源を有効活用する統合された生命、分離成長の可能な生命だった。しかしそのためか、生命は過酷な定めを持っていた。昼を生きる記憶と夜を生きる記憶に分かれ、昼を生きる記憶には昼の記憶はなく、夜を生きる記憶は昼の記憶はない。エネルギーの消費の仕方は昼と夜では激しく変わる性格の違う個体だた。唯一良心があり、優しく慈悲のあるのは夜明けと夕暮れ時。言うまでもないが、地球上の夜明けと夕暮れに比べれば『月』の夜明けと夕暮れははるかに長く、昼と夜もはるかに長い。けど、『月』に住む者にとっては私たちのように感じる時間なのです・・・・・。
尾を引く彗星が月に近づいてくる。
【カグヤ】 『アレン!!!!いっちゃダメーーーーー!!!!!』
【アレン】 『カグヤ・・・・・(涙)いつか必ず迎えにくるから・・・・・絶対!迎えにくるから・・・・・ごめんね・・・・・』
【○○一族】 『地球までの少しの辛抱だ!地球についたらまた一つになればいい・・・・・』
彗星の尾に飛び乗るかのように、あるいは寄生するかのように、アレンと○○一族は自身を分離させながら彗星の尾の渦へと吸い込まれてゆく。
【アレン】 『・・・・・カ・グ・ヤ・・・・・』
カグヤは分離の中、少しづつ意識が遠のき、夢を見るような感覚で・・・・・
【アレン】 『の・び・太・・・・・頼む!・・・・・・・・』
そして現在・・・・・
【ドラえもん】 『じゃ~月へは僕の用事が済んでから出発しよう~』
【のび太】 『えーーーーー!なんの用事があるのさぁ~。ドラえもんの用事なんてミーちゃんと遊んで、どら焼きを食べてってだけだろ~。ねぇ~ねぇ~早くいこうよ・・・・・』
【ドラえもん】 『馬鹿もーーーーーん!!!!!』
『僕だってただ単に「哀れな」のび太君の世話をしているだけじゃないんだよ!!!のび太君以外の歴史を変えないように調整したり、この時代よりも早く進む未来の情報を入手して勉強したり、毎日毎日大変なんだよーーーーー!』
【のび太】 『そうなのか!・・・・・ごめん・・・・・ドラえもん・・・・』
【ドラえもん】 『どうしたんだよ?????のび太君、今日はやけに素直じゃないかぁ~』(言い過ぎたかなぁ~?)
【のび太】 『だったら・・・・・ドラミちゃんに頼んでみるよ^^』
【ドラえもん】 『えっ・・・・・!』
【のび太】 『だから、通信装置かして~^^』
【ドラえもん】 『はぁ~(溜息)君には本当についていけない時があるよ・・・・・』(でも、こんなバカげた話に付き合うよりはましか。ドラミに面倒みてもらお~っと^^)『はい、どうぞ・・・・・あっ!(ゴツン!コロコロコロ・・・・)ゴメン・・・・いけない、いけない・・・・はい、どうぞ』
【のび太】 『ありがとう^^道具は大切に扱わないとね^^え~っと(プルルルル プルルルル)あ~もしもし、あっ!ドラミちゃん、あのねドラえもんが忙しそうだからドラミちゃんにお願いがあるんだけど・・・・・』
【ドラミ】 『あっ!お兄ちゃん!丁度良かった。大変なの・・・・・あるはずのものがなくて、ありもしない風景が広がりはじめ・・・(雑音)・・・どうやら歴史がおかしくなっちゃったみたい・・・(雑音)・・・タイムパトロールの人たちすらも誰一人帰ってこないの・・・(雑音)・・・確かめるにも未来のタイムマシーンは全滅状態・・・(雑音)・・・もしかしたら、のび太さんに時代のタイムマシンなら・・・(雑音)』
【のび太】 『ドラミちゃん!ドラミちゃん!どうしたの!!!!』
【ドラミ】 『あっ!のび太さんだったの・・・・・じゃ~今のこのことお兄ちゃんに伝えて!・・・・あっ!やだ!きゃーーーーぁ!・・・・・プープープー』
【のび太】 『ドラミちゃん?ドラミちゃん?ドラミちゃーーーーーん!』
【ドラえもん】 『なんだよ!?どうしたんだい?ドラミに何かあったのかい?応えてよ!のび太君?のび太君?オイ!のび太ーーーーー!』
【のび太】 『はぁ!ドラえもん!大変なんだよ、大変なんだよ!!!!未来ではあるはずのものがなくなって、ありもしないものが現れて、ドラミちゃんが大変で、タイムパトロールが誰一人帰ってこないんだ・・・・・』
【ドラえもん】 『何を言っているのか解らなぁーーーーーい!取り合えず僕は行ってみる、何があったのかを確かめてみるよ!』
【のび太】 『ドラミちゃんが心配だ!僕も行くよ!』
【博士】 『何だかわからないけど、私も行であります』
ドラえもんとのび太はタイムマシーンに乗り込み22世紀へと向かっていった
【のび太】 『あっ!今の何?』
【ドラえもん】 『何かあった?』
【のび太】 『いや、何も・・・・(気のせいか)』
【ドラえもん】 『心配だからスピードあげるよ。振り落とされないようにね。』
到着すると、そこにはドラえもんの馴染みある世界が広がっていた。
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