教科書やマニアルにはない考え方。

これはいずれ本を書くためのメモみたいなものなので、理解不能・誤字脱字でいっぱいです(^▽^;)

操作する無秩序な背景

2014年12月27日 | 日記

ヨーロッパでのお話です。

 

ヨーロッパでも女性は男性よりも長生きします。しかし、かつてはそうでありませんでした。18世紀から19世紀に移る頃、女性は男性よりも早死にしていました。そして、科学的な医療についての一般的な説明では、科学的な医療が登場する以降の女性のおもな死因は、出産時の感染症であったというものでした。いきとどいた衛生管理や消毒薬の活用によって、出産年齢の若い女性の命を救ったのでしょう。衛生管理や消毒薬の活用は命を救う大きな要因になります。しかし統計を調べると、19世紀にはすでに出産時の感染症は重要な死因ではなく、女性の大きな死亡率の原因ではなかったことがはっきりしたのです。女性の大きな死亡率のほとんどすべては、肺結核によるものでした。そしていつしか、肺結核が主要な死因でなくなると、女性は男性よりも短い一生ではなくなったのです。

 

肺結核は、19世紀の劣悪な労働条件の悲惨な工場内にひろく見られた病気で、肺結核の比率は、上流階級や田舎の人々でははるかに低かったそうです。そうすると、肺結核の原因は恣意的で無秩序な工業資本主義、立場に制約された考え方を反映した多くの偏見社会というのは妥当でしょう。

 

死因の体系的な調査は1830年代にイギリスではじめて行われました。これらの調査記録から、ほとんどの人が、とくに呼吸器系の感染症で死亡したことがわかりました。人々は、肺結核、ジフテリア、気管支炎、肺炎などで死亡していて、とくに子どもは、はしかと、年中絶え間ない死因であった痘瘡ウイルスによる感染症で死亡していました。19世紀に入り年を追うごとに、これらすべての病気の死亡率が連続的に低下していきました。痘瘡ウイルスによる感染症は医療の進歩によって対処されましたが、この進歩は、現代の科学的な医療とはほとんど無関係だそうです。痘瘡ウイルスに対するワクチンは18世紀に見出されていて、19世紀初期には非常に幅広く用いられていたようですよ。肺結核、気管支炎、肺炎のような主要な死因による死亡率は、はっきりとした原因が見あたらないまま、19世紀を通じてかなり規則的に低下していったそうです。そして、化学医療が取り入れられる前までに、肺結核の死亡率は以前の10%程度まですでに低下していたそうです。

 

そして、そこには結核菌や痘瘡ウイルスという原因もありましたが、主要な原因は部分を操作する無秩序な背景にありました・・・・・つづきます。


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