〔資料〕
「日本のプルトニウムを米国移送へ 兵器級331キロ、3月にも」
フクナワ(2016年1月5日 09:09 )
沖縄タイムス×福井新聞
☆ 記事URL:http://fukunawa.com/fukui/8532.html
【ワシントン共同】米国などから日本に研究用に提供されたが、核安全保障のため返却が決まったプルトニウム331キロの受け入れに向け、米エネルギー省は4日までに、南部サウスカロライナ州にある国立の核施設で受け入れが可能とする環境アセスメントの結果をまとめた。
このプルトニウムは、高濃度で軍事利用に適した「兵器級」が大半を占める。日本政府関係者によると、日本から3月末までに搬出され、船で輸送される見通し。3月にワシントンで開催する第4回核安全保障サミットの前後に移送に着手し、サミットの成果として強調する狙いがあるとみられる。
冷戦時代に英米とフランスが日本に提供。日本原子力研究開発機構の高速炉臨界実験装置(FCA、茨城県東海村)で利用されてきた。FCAではウランと混ぜないプルトニウム燃料として使ったが、出力が小さいため量はほとんど変わらない。現在もFCAに保管されており、核兵器40〜50発分に相当する。核を拡散させない政策を重視するオバマ政権が2014年、日本に返還を求め、両国が移送に同意していた。
受け入れるのは、米国内の核物質の処理・保存などを担う「サバンナリバー核施設」。
移送について、同省の担当者は「セキュリティーの観点から詳しい時期は言えない」と話した。
環境アセスは、米国外にあるプルトニウムを運び入れるのに必要な手続き。
サバンナリバー施設の動向を監視しているトム・クレメンツ氏によると、300キロ以上のプルトニウムを海上輸送するのは、日本のあかつき丸が1993年に約1トンをフランスから日本に輸送して以来の規模という。
日本は、この研究用プルトニウム以外に原発の使用済み核燃料を再処理して得たプルトニウムなどを40トン以上保有。使わないままの大量保有には、国際社会の視線が厳しくなっている。
■研究用プルトニウム 日本原子力研究開発機構の高速炉臨界実験装置(茨城県東海村)で保管されている331キロのプルトニウム。米国の専門家によると、1960〜70年代に、米国から93キロ、英国から236キロ、フランスから2キロが提供された。高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の実用化に向け、高速の中性子による核分裂がエネルギー発生源となる「高速炉」の特性を調べるのが目的だった。原発の使用済み核燃料を再処理して抽出されるプルトニウムは不純物が多く、このような高速炉研究には適さないとされる。
「日本のプルトニウムを米国移送へ 兵器級331キロ、3月にも」
フクナワ(2016年1月5日 09:09 )
沖縄タイムス×福井新聞
☆ 記事URL:http://fukunawa.com/fukui/8532.html
【ワシントン共同】米国などから日本に研究用に提供されたが、核安全保障のため返却が決まったプルトニウム331キロの受け入れに向け、米エネルギー省は4日までに、南部サウスカロライナ州にある国立の核施設で受け入れが可能とする環境アセスメントの結果をまとめた。
このプルトニウムは、高濃度で軍事利用に適した「兵器級」が大半を占める。日本政府関係者によると、日本から3月末までに搬出され、船で輸送される見通し。3月にワシントンで開催する第4回核安全保障サミットの前後に移送に着手し、サミットの成果として強調する狙いがあるとみられる。
冷戦時代に英米とフランスが日本に提供。日本原子力研究開発機構の高速炉臨界実験装置(FCA、茨城県東海村)で利用されてきた。FCAではウランと混ぜないプルトニウム燃料として使ったが、出力が小さいため量はほとんど変わらない。現在もFCAに保管されており、核兵器40〜50発分に相当する。核を拡散させない政策を重視するオバマ政権が2014年、日本に返還を求め、両国が移送に同意していた。
受け入れるのは、米国内の核物質の処理・保存などを担う「サバンナリバー核施設」。
移送について、同省の担当者は「セキュリティーの観点から詳しい時期は言えない」と話した。
環境アセスは、米国外にあるプルトニウムを運び入れるのに必要な手続き。
サバンナリバー施設の動向を監視しているトム・クレメンツ氏によると、300キロ以上のプルトニウムを海上輸送するのは、日本のあかつき丸が1993年に約1トンをフランスから日本に輸送して以来の規模という。
日本は、この研究用プルトニウム以外に原発の使用済み核燃料を再処理して得たプルトニウムなどを40トン以上保有。使わないままの大量保有には、国際社会の視線が厳しくなっている。
■研究用プルトニウム 日本原子力研究開発機構の高速炉臨界実験装置(茨城県東海村)で保管されている331キロのプルトニウム。米国の専門家によると、1960〜70年代に、米国から93キロ、英国から236キロ、フランスから2キロが提供された。高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の実用化に向け、高速の中性子による核分裂がエネルギー発生源となる「高速炉」の特性を調べるのが目的だった。原発の使用済み核燃料を再処理して抽出されるプルトニウムは不純物が多く、このような高速炉研究には適さないとされる。
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