転載元:工場長(安全第一) @kohjohcho さんのツイート〔12:46 - 2015年7月9日 〕
この記事、
ブログのカテゴリーとしては、
「風刺」
です。
しかし、
安倍某がニコ動で語ったのは、
この事例です
(拙稿「安倍の信用できないところ ~ 自分のことをあたかも他人事として言う」参照。
*http://blog.goo.ne.jp/nrn54484/e/027f1f1f364ef76565a742c5d6b74bbd)。
前に画像を出しましたが、
もう一度、
確認のため紹介します。
ニコ動で安倍某が語った事例につき、
小田嶋隆@tako_ashi さんが
――「『安倍は生意気なやつだから今度殴ってやる』という不良がいる。友達のアソウさんと一緒に帰り、3人ぐらい不良が出てきて、いきなりアソウさんに殴りかかった。私もアソウさんを守る。これは今度の平和安全法制で私たちができる(ことだ)」って、これ、教室にナイフ持って行く中学生の理屈だぞw〔9:00 - 2015年7月8日 〕――
とコメントされておられます。
工場長(安全第一) さん描いている風刺画は、
語られた
その中学生の理屈そのままでしょ?
じっと見てると気持ち悪くなるぐらいです。
ちなみに、
この説明で卑怯だなと思います。
ごまかしがあるからです。
ひとつは、
安倍(日本)と麻生(米国)という二つの国を象徴する駒を
歩かせている点です。
国を象徴するものだとしたら
歩けないはずなのです。
ふたつは、
日米条約との関係を隠していることです。
麻生が象徴するのが米国でなく
日本の
“近海”にいる米国の艦船だとした場合、
日米安保条約の
効力が及ばず、
集団的自衛権の発動を認めなければ、
米国艦船を守れません。
領域内なら、
個別的自衛権で充分です。
しかし、日本の領域外とするなら
日米安保条約第5条との関係が問われます
(拙稿「内田樹氏/『安倍首相の声明は、聞く人、読む人を欺くための作文です』」参照。
*http://blog.goo.ne.jp/nrn54484/e/b6e31d053637a5539e92848012e40de6)
すなわち、日米安保条約第5条には
こう記されています。
「日本の領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和および安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定および手続きに従って共通の危険に対処する」と。
同盟国として権利行使できる場は、
同条約によって、
日本の領域に局限されているのです。
その制約を打ち破り、
日本は世界中どこでも米軍への攻撃に対して共同的に対処したいのであれば、
そのように条約を改定しなければなりません。
しかし、そこは、
安倍政権としては表沙汰にしたくないのですな。
憲法を解釈改憲ですまし、
安保条約についても触れないままで
内容の
改定を行おうとしてます。
なぜか。
日米安保条約の改定を言い出せば、
同条約を
「不磨の大典」として扱ってきた
従来の立場が崩れます。
挙句に、
日米安保条約に忠実であろうとしても
日本国憲法が制約となって
思い通りに動けないんだという
印象操作が
出鱈目であることがばれてしまいます。
しかし、
そこを言わなきゃ、
安保法制のことが国民に飲み込まれ難いのです。
そして「近海」という
「領海」と紛らわしい言葉を使って
憲法9条によって、
不当な制約を付されているような錯覚をあてこんだ
説明をしています。
結局、その「近海」概念は、
中東のホルムズ海峡といった具合に
何の地理的制約もありません。
となると、
「安倍さんと麻生さんが一緒に歩く」
という想定自体が不適切ということになります。
比喩というのは、
コミュニケーションをする上で
便利な面はあります。
しかし、誤解招きをます。
私達は、
争いを生じたとき、
「麻生さんが襲われたとき、安倍さんが…」
などと比喩で使われた例を持ちだして議論できますか。
出来ないでしょ?
国家の基本にかかわるような
大事な話をするのに、
比喩を持って語すのはルール違反です。
相手が誤った理解をして
自民党の提出した法案に賛成した場合、
首相として
ペテンを働いたも同じです。
結局、安倍某の最初にした
「菅さんのお宅には行けない」とした結論さえ、
怪しいです。
“ある”と見せかけた制約など
結局、“ない”ということになるのではないでしょうか。
「地球の裏側にまで派遣する」
のが安保法制法案の狙いだからです。
確かに同盟関係のない菅さんのお宅にはいけない。
しかし、そこに、
もし、麻生さんがいたならば、
「駆けつける」
という、
ほとんど詭弁と言ってよい
理屈で最初の話を引っくり返してしまうでしょう。
上に述べた通り、
安倍某は、
相手が誤った理解をするように誘導しているように見えます。
国民を小学生扱いをして
「集団的自衛権とは、こんなものだとして、
個別的自衛権のイメージを植え付け勘違いさせてやろう」
という趣旨の下、
ニコ動に出演しているように見えます。
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