のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

忌野清志郎さん / 「あんた日本人なんだろ、筋を通せ」

2014年04月02日 02時17分54秒 | 日本文化論
エイプリルフールということで、

乙武さんが

――今朝のニュースを見てビックリ。今日から、「障害者」も放送禁止用語リストに追加されるらしい。これから身体障害者は、『身体に恵まれない方々』が正式名称になるのだとか。僕としては恵まれたと思ってるんだけどなあ…〔8:03 - 2014年4月1日〕――と、

冗談ツイートを発しました。

☆ 記事URL:http://www.rbbtoday.com/article/2014/04/01/118417.html

時代をちょっとさかのぼっている観がありましたけど、

読んで、冗談ときづかず

すっかり沈み込んでしまいました。

影響は、

翌日まで及んでしまいました。

夜も更け、

ひたすら忘れよう、忘れようと頑張っていた

丁度そのときに

気持ちにぴたっとくる言葉を

忌野清志郎さんのエッセイに見つけました。

「瀕死の双六問屋」

という著作に収録された作品です。

「様々な制約と規制の中、がんばれ外資系の会社よ」(第23話)

というタイトルがついてました。

その一節が

とてもリアルです。

紹介します。

――ブラック・サバス(70年代ロックバンド)が「差別」に聞こえるとか、伝説のギタリスト山口富士夫のバンド「村八分」っていうバンド名が禁止用語だとか、どいつもこいつもオエラガタがすべて禁止禁止にしちまったのさ。生々とした生の言葉を全部言えないようにしたんだ。そのころから、この国はおかしくなっていった。ヤクザのことをヤっちゃんと言ってみたり、SEXのことをエッチと言ってみたりするようになったのだ。そして人々はどんどん軽くなっていった。小学生なのに自殺するなんて俺には信じられない。死も学校も親もカッパ・エビセンやキャラメル・コーンみたいに軽くなったのさ。総理大臣がケーサツにとっつかまってみたり、政治家が民衆よりもバカに見えてきたのだ。警察ももはや偉そうには見えなくなった。いろんな友達が大麻やコカインやヘロインでとっつかまった。そして、出てきてから警察がどんなに汚い奴らか聞かされた。

俺は右翼かも知れないと思う。丹下左膳の格好をして刀をさしているとそんな気にもなる。志をつらぬくという気持ちを日本人が持っていたら、すばらしい世界が来るんじゃないかと思う。…――

安倍某が

自分を

「岩盤のような規制」

を掘り崩すドリルに喩えましたが

はるかに凄まじい

様相を異にした新たな規制と制約が、

そのドリルの軽みとともに

世の中に現われ出してくる気配があります。

対抗する武器は、

「筋を通せ」

という殺し文句ですかね。

忌野さんて、

時代の先を読んでいた

芸術家だったなと、

思いますね。

上のエッセイは、

こんな言葉で

締めくくられていました。

――俺たちの『冬の十字架』をぜひ君の店に置いてくれないか。外資系のレコード店だってことはわかってるけど、なにもビクつく必要はないだろ?…(略)…ポリドールくんも外資系だけどね。社長は「うちは外資系だから、何しろ外資なんでね…、その、つまり外資系なので…」それしか言わなかった。そんなこと繰り返されたって俺にはわかんねえよ。いったい何のことを言ってるんだい? あんた日本人だろ、筋を通すってことぐらい知ってるよな――。

というような按配で

やっと落ち着いた今になって、

乙武さんのした

ツイートが

冗談だということを知りました。

いわく、

――午前中の「『障害者』も放送禁止用語に」というツイートは、もちろんエイプリルフールです。しかし、いまの日本を見ていると、あながち冗談とも言いきれない空気となりつつあることを危惧しています。ただ、あのネタの内容に対して、多くのみなさんが反発してくださったことが、せめてもの救いです。〔12:53 - 2014年4月1日 〕――とのこと。

僕と同じように、

動揺した人がたくさんいたわけです。

それにしても、

乙武さん、人騒がせですね。

でも、おかげで

得るものがありました。

ありがと。


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