安倍政権が今上天皇の生前退位の申し出に対して、「退位は、一代限り」というお仕着せをする理由

朝日新聞によると、

安倍政権が「退位は、一代限り」としようとしているのに対し、

天皇は、

「納得がいかない表情を浮かべられた」ようだ

（同紙記事「初報「事実無根ではない」　退位、陛下の揺るがぬ信念」参照）。

☆　記事URL:http://www.asahi.com/articles/ASK4761F8K47UTIL03Z.html?iref=comtop_8_01

お言葉の表明時にも

次世代への引き継ぎを強調しており、

自分だけに限定しない形で自由な退位が可能となるように求めておられた。



その願いは、

象徴天皇の理想像を完遂させる思いからだ。

政権に通じない理由は、

天皇を神輿に乗せ、国民に「死ね」と号令したい

野心ゆえだろう。

太平洋戦争当時、教育勅語における

神話の下では、

天皇が神となるのは、

皇太子が

天照大御神と同衾する（今風に言えばベッドを共にする）結果だ。

女性神である

天照大御神と同衾するという役割からして、

男性でなければ務まらない。

同衾すれば、

皇太子は、

人間であることを止め、現人神になるわけだ。

宗教的な教義と言ってよい、その神話中の神話の部分を秘し、

女性の天皇は認められないと言っても説得力がない。

また、こうした伝承は、

国家（復古）神道として出来上がったわけだが、

これは、

従来の神道ではなっかったものだ。

すなわち、国学者、平田篤胤にでっち上げられた宗教だ

（拙稿「「復古神道」とは何か。創始者・平田篤胤は、何を参考にしたか」参照。*http://blog.goo.ne.jp/nrn54484/e/3f594df9f02f6e0f9c1eaaefa8b1b0fc）。

つまり、

明治維新のとき、

新政府を権威づけるため天皇制は政治利用された。

しかし、

政治利用された、

そんな天皇観は無視しても、

天皇は、

天皇だと言える。

だから天皇制を存続するのに、

男系の皇位継承を必ずしも前提にする必要はない。

そういう観点から、

すなわち、女系天皇が生まれてよいという観点から

今上天皇は、

生前退位を自由に認めようとされている。

思うに、

他国から盗み取って来た

偽のドグマである

教育勅語に依拠しないという

戦後の

反省からしても是認されるべきだ。
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